賀曽利隆の観文研時代[102]
日向山地の猪狩りと祭り(1) 1986年 九州山地の奥深くに位置する宮崎県の米良(めら)は、かつては椎葉や五家荘とともに、「九州の三大秘境」といわれたほどの山村だ。 米良は東米良と西米良に分かれる。東米良は西都市の一 […]
生涯旅人、賀曽利隆の旅日記
日向山地の猪狩りと祭り(1) 1986年 九州山地の奥深くに位置する宮崎県の米良(めら)は、かつては椎葉や五家荘とともに、「九州の三大秘境」といわれたほどの山村だ。 米良は東米良と西米良に分かれる。東米良は西都市の一 […]
長崎の築町市場を歩く(4) 1986年 築町市場の界隈を歩いていて、もうひとつ目を引かれたものがある。それはクジラだ。 鯨肉専門の問屋があり、鯨肉専門の精肉店があった。 「鯨肉」の看板を掲げた鯨肉専門の精肉店「井上商 […]
長崎の築町市場を歩く(3) 1986年 築町市場では、公設の市場内だけではなく、その界隈も歩いた。そこで目についたのは「高野屋 創業延宝三年」、「小野原本店 創業安政六年」の看板を掲げたカラスミの老舗だった。 カラス […]
長崎の築町市場を歩く(2) 1986年 ちゃんぽん、カステラ、べっこう細工、ビードロ細工、唐人館、唐寺、オランダ坂、洋館、天主堂、石橋…と、長崎の町は異国の風、一色に染め上げられている。 長崎の町歩きではそんな異国情 […]
長崎の築町市場を歩く(1) 1986年 観文研編の『日本の郷土料理全8巻』(ぎょうせい刊)の取材(1986年)で長崎駅に着くと、まずはロープウェーで稲佐山に登った 稲佐山は標高300メートルほどの山だが、海からスーッ […]
京都・錦小路の錦市場を歩く 1986年 中心街を東西に走る四条通りの北側、京都第一の繁華街の新京極から入った錦小路に錦市場はある。 魚屋、八百屋、乾物屋、肉屋、漬物屋、総菜屋、天ぷら屋、蒲鉾屋、鮓屋といった食料品店が […]
吉野川の鮎(4) 1986年 吉野川の大歩危で、釆本博さんに鮎釣りを見せてもらったが、駅前食堂「いちひろ」に戻ると、「ザコ(雑魚)があるから食べていったらいいよ」 と言われ、ありがたくいただいた。 イダの塩焼き […]
吉野川の鮎(3) 1986年 大歩危駅前の食堂「いちひろ」で、ご主人の采本(うねもと)博さんに、この地方の鮎料理をいろいろと聞いてるうちに日が暮れてしまった。 駅近くの民宿に泊まり、夕食後、もう一度、駅前食堂の「いち […]
吉野川の鮎(2) 1986年 大歩危駅前の食堂「いちひろ」で「あゆ定食」の昼食を食べたあと、食堂のご主人の釆本(うねもと)博さんに、この地方の鮎料理について聞いた。 鮎は6月の解禁直後の若鮎を塩焼きにして食べるのが一 […]
吉野川の鮎(1) 1986年 坂東太郎 筑紫次郎 四国三郎 といえば、日本を代表する大河である。 坂東太郎は関東の利根川、筑紫次郎は九州の筑後川、そして四国三郎といえば四国第一の大河、吉野川のことである。 […]
讃岐うどん(4) 1986年 高松駅から予算本線で西に向かう。列車は広々とした讃岐平野を走る。坂出、丸亀、多度津で途中下車し、町を歩き、「讃岐うどん」を食べ歩いた。 讃岐人は、「うどんは西讃に限る」とよくいう。 讃 […]
讃岐うどん(3) 1986年 「讃岐うどん」の食べ歩きは、高松から始まった。 高松の町を歩いていて目につくのは、「うどん」、「手打ちうどん」、「讃岐うどん」、「饂飩屋」といった、うどんの看板を掲げた店の多いことだ。東京 […]
讃岐うどん(2) 1986年 讃岐人のうどん好きはきわだっている。「うどん王国」の讃岐だけあって、香川県には「さぬきうどん研究会」といううどんの研究会がある。会報の『讃岐うどん』の最新号(1986年)によると、日本人、 […]
讃岐うどん(1) 1986年 宇高連絡船の船上ですごい光景を見た! 宇高連絡船は岡山県の宇野と香川県の高松を結ぶ連絡船だが、8月11日(1986年)、宇野発14時54分の第15便に乗った。船はお盆の帰省客をのせ満員だ […]
白峰村の栃餅 1986年 白山の山麓の村々では、ついひと昔前までは栃餅をつくっていた。どの家でも秋になると山に入り、栃の実を拾い集めた。 トチはトチノキ科の高木で落葉樹。九州を除く全国の山地に自生している。白山の周辺 […]
金沢の近江町市場を歩く 1986年 北国の 時雨日和や それが好き 金沢の町をはぐくんできた犀川のほとりに、この町をこよなく愛した室生犀星の文学碑がたっている。それに隣りあって、冒頭の高浜虚子の句碑がたっている […]
魚沼の鮭と鮎と山菜料理(3) 1986年 上越国境の山々から雪どけ水が流れてくる頃、魚野川では筌(うけ)を使ってのカジカとりがおこなわれる。カジカとりの筌のことを「カジカツツ」と呼んでいる。 カジカは清流に生息するカ […]
魚沼の鮭と鮎と山菜料理(2) 1986年 魚沼の春はいちどにやってくる。 雪が消える5月の上旬になると、山椿の赤い花や白いコブシの花が山を彩り、カタクリの紫色の花が咲く。 村人たちは山菜採りに山に出かける。 ゼン […]
魚沼の鮭と鮎と山菜料理(1) 1986年 魚沼の小出町(現魚沼市)は日本有数の豪雪地帯として知られているが、越後三山の駒ヶ岳(2003m)、中ノ岳(2085m)、八海山(1775m)が連なり、上越国境の谷川連峰を源とす […]
岡崎の八丁みそ(4) 1986年 「八丁みそ」の本場だけあって、岡崎には八丁みそを使った料理が数多くある。そんな岡崎の八丁みそ料理を食べ歩いた。 岡崎城内には「木の芽田楽」を名物にしている「八千代」という店がある。堅炭 […]