30回目 2025年3月8日
魅力満載の天神岬
県道391号で楢葉町の海岸地帯を北へ。2車線の快走路。ここは同行してくれている渡辺哲さんの故郷だ。
サケが遡上する木戸川を渡り、木戸川河口の天神岬に到着。まずは大鳥居をくぐり抜けて北田天満宮を参拝。震災以降に建立された大鳥居は福島県内では最大。境内では梅の花が咲いていた。
次に天神岬の展望台に立つ。足下には木戸川の流れ。今、通ってきた県道391号の向こうには東電の広野火力発電所が見える。目の向きを変えると、ゆるやかに連なる阿武隈山地の山並みを一望する。展望台の近くには楢葉町の慰霊碑が立っている。
天神岬の広々とした園地はキャンプ場になっているが、ここでは毎年、「楢葉キャンプ」がおこなわれる。大勢のライダーが集まるキャンプミーティングで、今年は6月7日の開催だ。
天神岬には「サイクリングターミナル天神」がある。ここは宿泊可。日帰り湯の「天神岬温泉しおかぜ荘」とつながっている。「しおかぜ荘」の大浴場と太平洋を一望する露天風呂の湯には気持ちよく入れる。
魅力満載の天神岬だが、「サイクリングターミナル天神」の「レストラン岬」で昼食の「マミーすいとん」を食べて出発だ。
JR常磐線竜田駅近くの大楽院を参拝。ここは真言宗の名刹。本堂の前に立つ弘法大師像に「また、来ましたよ!」と声をかける。
竜田駅前からは県道391号経由で楢葉町太平洋岸最北の波倉へ。大津波で破壊された堤防の内側に新しい堤防ができている。その先に東電の福島第2原発が見える。
爆発事故を起こした第1よりも規模の大きな第2も大津波の影響で危機一髪の状態だったが、かろうじて爆発事故を免れた。東日本大震災で一番の幸運といってもいい。もし福島第2原発が福島第1原発と同じような爆発事故を起こしていたら、首都圏に甚大な被害をもたらすところだった。