東北縦横断(2)2011年8月27日 – 31日
2つの世界が1本の道でつながる
8月29日5時30分、一関駅前を出発。第7本目の国道284号を行く。北上大橋で北上川を渡り、川崎、千厩、室根の町々を通り、宮城県に入る。
7時30分、気仙沼に到着。国道45号を横切り、JR気仙沼線の気仙沼駅前でビッグボーイを止めたが、国道284号沿いでは大津波の被害はまったく見られない。
気仙沼からは国道45号を北へ。県境を越えて岩手県に入り、陸前高田へ。国道45号の気仙川にかかる仮橋が完成し、迂回路を行くことなく陸前高田に入っていけた。
しかし陸前高田の町はまったくの手つかずの壊滅状態で、国道45号沿いは海のような風景だ。
陸前高田からは第8本目の国道343号を行く。気仙川流域の広大なエリアの被災地を走り抜け、北上山地に入っていく。ループ橋を登って笹ノ田峠を越える。この峠が陸前高田市と一関市の市境になっている。東北唯一のループ橋は健在だ。
笹ノ田峠を下った大原の酒蔵が目に残る。一関市から奥州市に入ると、名刹の正法寺を参拝し、門前の「月江庵」で手打ちの「ざるそば」(630円)を食べた。つづいて天台宗の古刹の黒石寺を参拝。ここでは門前の「東光庵」で「かき氷」(200円)を食べた。
北上川を渡ると奥州市の中心の水沢。ここまでが国道343号になる。いつもと変わらない水沢の町並みを見ていると、陸前高田の被災地はまるで悪夢でも見たかのように思われる。1本の道でつながった陸前高田と水沢。あまりにも違う2つの世界だ。
水沢からは国道4号で北上へ。北上から第9本目の国道107号で大船渡に向かう。北上山地の荷沢峠を越えるが、峠上に民家があるようなゆるやかな峠。つづいて白石峠を越えるが、峠のトンネルを抜けると大船渡市だ。国道45号との交差点が国道107号の終点で、国道107号沿いでは大津波の被害はまったく見られない。
国道45号で釜石へ。釜石からは第10本目の国道283号で花巻に向かう。仙人峠を越えた遠野では、ジンギスカン専門店の「遠野まるまん」で「ジンギスカン定食」(1480円)を食べた。花巻の国道4号との合流点までが国道283号になる。
花巻からは国道4号で盛岡へ。その途中、矢巾で足を止めた。国道4号沿いの神社は夏祭りで、大勢の人たちが集まっていた。民謡大会は大盛り上がり。しばし東北の民謡に酔いしれた。
20時、盛岡に到着。駅前の「東横イン」に泊った。