プロローグ
「賀曽利隆と走る!」シリーズ
昨年の「Vストロームミーティング」(2024年11月10日)は大盛況。1500人を超える大勢のみなさんが浜松のスズキ本社に集まった。Vストロームなどのバイクがズラズラズラッと並んだ光景は壮観だった!
今回のカソリのトークショーのゲストは、「道祖神」前社長の菊地優さん。
50年前になる菊地さんとの出会いから、一連の「道祖神」の「賀曽利隆と走る!」シリーズのバイクツアーを語り合った。
道祖神の「賀曽利隆と走る!」シリーズは全部で19回を数える。その一覧を参加者のみなさんにも見てもらい、舞台のモニターでは写真を見てもらった。
菊地さんとのトークショーを終えたあと、スズキの鈴木俊宏社長から「カソリさん、おもしろかったですよ」のお言葉をいただいた。
ぼくは旅でもそうだが、人生で一番おもしろいのは「人との出会い」だと思っている。菊地さんとの出会いもドラマのようだった。
20歳のときに日本を飛び出し、スズキのTC250でアフリカ大陸を一周して以来、「世界を駆けるゾ!」を合言葉にバイクで世界を駆けめぐってきたカソリだが、その大半は一人旅だ。
「バイクは一人で走るもの」と20代、30代の頃はそう信じきっていた。
「一人、荒野を行く!」が我が憧れの人生だった。
ところが40代の半ばになって、自分のそんな信念を崩されるような1本の電話をもらった。
「道祖神」の菊地優さんからの電話だ。
「カソリさん、もうそろそろいいでしょう」
といった意味のことを菊地さんは言った。
「道祖神」のバイクツアーで、「みなさんと一緒に走りませんか」というものだった。
夢中になってアフリカを話した

浪曼/大旅行記シリーズ
梅棹忠夫監修
1973年発売
菊地さんに初めて会ったのは、ぼくが27歳の時のこと。今からもう50年も前のことになる。スズキTC250での「アフリカ大陸一周」を書いた『アフリカよ!』という本を出版した時、それを読んだ菊地さんから連絡をもらい、東京・秋葉原の「メトロ」という喫茶店で会った。友人と2人でやってきた菊地さんは17歳。まだ高校生だった。
「ぼくたちもアフリカに行きたいんですよ」
という若き2人と、秋葉原駅構内地階の喫茶店「メトロ」で、夢中になってアフリカを話したのを今でも鮮明に覚えている。
27歳の血気盛んだったカソリは、
「アフリカはいいですよ〜!」
と、おおおいに2人をそそのかした。
2人はその2年後、19歳になったときにアフリカへの夢を実現させて、世界に飛び出していった。
ということで、これをもって、道祖神の『賀曽利隆と走る!』の連載を開始します。
※Vストロームミーティング2024 https://www1.suzuki.co.jp/motor/vstrom_meeting2024/
※アフリカ旅行の道祖神 https://www.dososhin.com
道祖神のバイクツアー「賀曽利隆と走る!」シリーズ
※人数にはカソリと道祖神の2名が含まれる
※バイク名が入っていないのは現地のレンタルバイク