2010年6月17日
アドレスVで記者会見場に乗り込む
台鈴工業での打ち合わせが終わると、松江路をはさんで反対側にある「康華大飯店」(ゴールデン・チャイナ・ホテル)に行く。ここが今晩の宿。台鈴がとってくれた。
ホテルのレストランで藤さんに「点心」をご馳走になった。台湾食べ歩きの開始だ。
まずは「海鮮炒麺」。エビも麺も美味。これが台湾で食べる第一食目になった。つづいてサクサク感のある大根餅の「ローボーガオ」を特製のタレにつけて食べる。さらに台湾風オムレツの「チャオサオスー」を食べ、最後に胡麻団子を食べた。これはカソリの大好物。「点心」だけで、けっこうお腹がいっぱいになってしまったが、これからの「台湾一周」での食べ歩きは大いなる楽しみだ。
もう大満足といった気分で、「台湾一周」の記者会見場に向かう。「康華大飯店」のセレモニー・ルームが記者会見場。「台湾一周」に使うブルーのアドレスV125Gにまたがり、エンジンを始動させて記者会見場に乗り込んだ。まぶしいばかりのフラッシュを浴びて面食らってしまったが、何とテレビ2社、新聞4社、雑誌15社が会場に来ているという。
台鈴工業董事長の黄さんの挨拶のあと、女性司会者の質問にカソリが次々に答えていく。それを通訳の黄さんが中国語に訳してくれた。そのあと若い女性が登壇しての花束贈呈。さらに台湾の伝統的な旅立の儀式で、元気の出る食べ物&飲み物をもらった。
「カソリさん、アーンして!」
彼女のノリの良さに、もう有頂天。
董事長の黄さんとは、一緒になって壇上で遠州の法多山の「交通安全」のお守りを掲げた。これは超ビッグサイズのお守りだが、「台湾一周」の各地で配った法多山のお守りの効果は絶大で、信じられないほどの好評を得ることになる。
最後はみんさんと一緒になって、カソリポーズ。いつもの「行くゾ!」の雄叫びを上げた。
「台湾一周」の記者会見を終えると、台鈴工業の李さんらと一緒に夕暮れの台北の町に繰り出した。屋台風食堂での楽しい夕食。さすが「食大国」の台湾だけあって、店頭に並んだ料理の品数の多さには圧倒された。日本では高級品の「カラスミ」も、ここでは山積みにされ、ごく普通の値段で売られている。
まずは台湾ビールで乾杯。台鈴のみなさんと乾杯、乾杯を繰り返す。カラスミや刺身風のタケノコ、イカ、サメカワなどをつまみにして飲む台湾ビールはうまかった。
飲むほどにみなさんとの話がはずむ。といっても李さんがある程度、日本語を話せるだけで、ほかのみなさんは日本語を話せない。ぼくの中国語は「ありがとう」の「謝謝(シェシェ)」ぐらい。それも「シェシェ」は北京語で、台湾語では「トーシャ」になるという。それにもかかわらず、言葉で不自由しているとは思えない。それほどに、みなさんとおおいに語り合い、おおいに飲み、おおいに食べた。
台湾のみなさんはすごくいい。優しさを感じる。穏やかさを感じる。そして何よりも親日的なのだ。「私たちは日本が好きですよ」と言ってくれる。
その夜のことである。夕食を終えてホテルに戻り、部屋のテレビのスイッチを入れると、ニュースで「鉄人・賀曽利隆、台湾にやってくる!」が流れた。さらに翌朝の朝刊でも大きく紹介され、カソリは一躍、台湾での有名人になった。