2024年3月11日 – 14日

ポツンとお地蔵さんが立つ

 国道45号で岩手県に入り、陸前高田に到着。道の駅「高田松原」の「東日本大震災津波伝承館」を見学。駐車場からは霊山の氷上山を見る。東御殿、中御殿、西御殿の3峰から成る山で、それぞれの山頂には式内社の3社が祀られている。いつかは登りたいと思っているのだが、いまだに実現していない。

 陸前高田から国道45号で通岡峠を越えて大船渡へ。大半の車は三陸道を走るので、通岡峠越えの交通量は極少。大船渡では大船渡漁港から復興中の中心街を走り抜け、JRと三陸鉄道の盛駅前でSX250を止めた。

 大船渡からさらに国道45号を行く。大峠、羅生峠、鍬台峠を越えて釜石市に入る。国道45号は三陸の幹線国道だが、三陸道の完成によって交通量は激減し、今や快適に走れる絶好のツーリングルートになっている。

 釜石市に入ったところで、小白浜を見下ろす。大津波で巨大防潮堤が破壊されたが、今では復旧工事も終わり、新たな巨大防潮堤が出来ている。小白浜漁港も整備され、高台下の大津波に襲われたエリアは更地になっている。

 釜石からは国道45号で鵜住居(釜石市)、大槌、山田と大津波で多くの犠牲者を出した町々を走り抜けていく。

 大槌町の悲劇の現場、旧町役場は取り壊されて更地になり、そこにはポツンとお地蔵さんが立っている。大津波で1300人以上もの犠牲者を出した大槌町だが、地震発生時、町役場で防災会議が開かれた。そのため大津波に襲われてしまい、当時の町長や町役場の職員40人が亡くなった。

 大津波によって破壊された町役場は残ったが、「平成三陸大津波」のメモリアルとして残そうという意見と、「もう見るのもいやだ、すぐに撤去して欲しい」という意見に分かれた。町を二分するような議論になり、いったんは一部を残すということで決まった。見学もできるようになった。しかしその後、方針は変更されて撤去され、更地になった。

 夕暮れの山田の町を過ぎると雨が降り出した。国道45号のブナ峠では小雪が舞った。峠を越えると雪は雨に変わり、ホッと胸をなでおろした。

 雨の宮古に到着すると、さらに北へ。雪にならないことを祈るばかりだ。「鵜ノ子岬→尻屋崎」では宮古以北の雪には何度も痛い目にあっている。田老を過ぎたところで国道45号を右折し、今晩の宿「グリーンピア三陸みやこ」へ。幸いにも雨は雪にはならなかった。

「グリーンピア三陸みやこ」に到着。閖上から343キロ。大浴場の湯から上がるとレストラン「やまぼうし」で夕食。まずは生ビールで乾杯。そのあと「ポークステーキ定食」の夕食を食べるのだった。

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