2011年5月29日

高雄の海鮮料理

 台湾第2の都市、高雄の中心街に入っていく。台南のライダーたちも一緒だ。

 高雄駅に近い三鳳宮を参拝。2号運河に面した三鳳宮はいかにも台湾らしい3層の極彩色の廟。まつられている神仏も台湾らしい。

 主神は道教の中壇元師。この中壇元師を中心にして黄帝、孔子、釈迦、観音など道教、儒教、仏教の諸神仏がまつられている。中壇元師は毘沙門天の子ということで、三鳳宮はまさに神仏のデパートといったところだ。

 高雄では台鈴のショールームに寄ったあと、市内のスズキの販売店へ。社長には大歓迎され、高雄銘菓の贈物をいただいた。驚いたのは販売店に集まった人の数。100人を超える若者たちがスクーターに乗って続々とやってきた。

 高雄の若者たちの熱気に圧倒されてしまう。台鈴からのプレゼントの鯉のぼりをもらうとみなさん大喜び。そんな高雄の若者ライダー全員と握手。台南から一緒に走ってきたライダーたちとはここで別れた。

 高雄の海鮮食堂で昼食。「燈塔海産」という店に入る。店頭には鮮魚やエビ、貝などの魚介類が並んでいる。

 台鈴のみなさんとの楽しい食事が始まった。魚卵料理、エビ料理、カキ料理、白身魚のあんかけ…と円卓には次々と海鮮料理が出てくる。スープは味噌味の魚汁。それら海鮮料理を小さな器に入ったご飯と一緒に食べる。四方を海に囲まれた台湾では海鮮料理が発達しているが、それを実感した高雄の海鮮料理だ。

 昼食を食べ終えたところで、高雄のスズキの販売店をもう一軒訪問する。そこでも何人ものライダーたちがカソリを待ち構えてくれていた。

 うれしいことに、そのうちの1人は、前年の台湾一周の「カソリTシャツ」を着ている。今年は彼の新車のNEXに「生涯旅人!」のサインをした。

 販売店の社長に銘茶をいただき高雄を出発。ここでも何人かのライダーたちが一緒に走りたいという。

「どうぞ、どうぞ」

 高雄が今回の「台湾往復縦断」の折り返し地点になる。往路の「台北→高雄」では台湾西海岸の台湾平野を南下した。復路の「高雄→台北」では台湾山脈の山中に入り、山道を縫って北上していくのだ。

 台鈴の李さんは、「カソリさん、途中で3000メートルの峠を越えますよ」という。その一言で「峠のカソリ」は身震いするほどうれしくなった。3000メートル級の峠といったら、日本にもないような高さではないか。その峠との出会いに心が躍った。