30回目 2024年3月7日

定宿「よこ川荘」に到着した

 小名浜から岬めぐりを開始する。まずは小名浜港を守る三崎だ。岬の高台は三崎公園になっている。広々とした園地。その中に立つ「いわきマリンタワー」に登り、小名浜港と小名浜の街並みを一望した。三崎潮見台の海に突き出た展望台からは、小名浜から北に延びる太平洋の断崖を見下した。

 三崎につづいて竜ヶ崎、合磯岬、塩屋崎、富神崎とほぼ等間隔で続く岬をめぐる。ここは絶好の岬めぐりのエリアになっている。竜ヶ崎と中之作漁港、江名漁港と合磯漁港、豊間漁港と塩屋崎、富神崎と沼ノ内漁港というように岬と漁港はセットになっている。

 塩屋崎には美空ひばりの「みだれ髪」の歌碑が建っている。

 暗や涯なや塩屋の岬
 見えぬ心を照らしておくれ
 ひとりぽっちにしないでおくれ

 歌碑に彫り込まれた「みだれ髪」の歌詞は胸にしみる。

 美空ひばり人気で多くの人がやってくる塩屋崎には昨年、美空ひばりのブロンズ像が移設された。この像は京都の美空ひばり記念館にあったものだという。

 塩屋崎をはさんで南側の豊間と北側の薄磯は、東日本大震災の大津波で大きな被害を受けたエリア。海岸の防災緑地は整備され、被災地には新しい家がずいぶんと建っている。

 岬めぐり最後の富神崎(弁天崎)を過ぎると新舞子浜海岸の松林を走り抜け、夏井川を渡り、16時30分、四倉舞子温泉の「よこ川荘」に到着した。ここは我が定宿で、今回は記念すべき第40回目(日帰り湯を含む)になる。

「よこ川荘」では毎年、来てくれている渡辺哲さん、古山里美さん、滝野沢優子さんのほかに、斎藤孝昭さんと小林進一さんのお二人も来てくれた。

 斎藤さんと小林さんは道祖神のバイクツアー『賀曽利隆と走る!』の「シルクロード横断」や「南米・アンデス縦断」を一緒に走った仲間で、お二人とも東日本大震災の時はボランティア活動に励まれた。

 夕食は「よこ川荘」の女将さん特製の「あんこう鍋」。我々は小名浜港に揚がったアンコウを食べながらビールで乾杯を繰り返した。夕食後は部屋での飲み会。渡辺哲さん差し入れの地酒「楢葉の風」はうまかった!