30回目 2025年3月13日
石巻魚市場は「世界一長い魚市場」に
女川から国道398号で石巻に戻ってきた。JR石巻線の渡波(わたのは)駅前でVストローム250SXを止めた。「鵜ノ子岬→尻屋崎2025」もいよいよ最後の行程に入っていく。
渡波駅前から万石橋を渡ったところで万石浦を眺め、昨年の10月26日にリニューアルオープンした「サン・ファン館」を見学する。朝、出発した「サンファンヴィレッジ」は「サン・ファン館」に隣り合っている。
「サン・ファン館」には牡鹿半島の月浦港から出航した「サンファン・バウチスタ号」の詳細な記録が展示されている。復元された4分の1のスケールの「サンファン・バウチスタ号」を見ることができる。支倉常長率いる総勢180名の「慶長遣欧使節」が月浦港を出発たのは、慶長18年(1613年)9月15日(旧暦)のことだった。
「サン・ファン館」の見学を終えると石巻漁港へ。東日本大震災の大津波に直撃された石巻魚市場は見事に復興し、再建された全長875mの建屋はギネスの「世界一長い魚市場」に認定されている。かつては「東洋一」といわれたが、今や「世界一」なのである。
東日本大震災以前は魚市場内にあった市場食堂の「斎太郎食堂」は道路をはさんだ反対側の漁協の建物に移っている。ここで昼食。マグロ、ブリ、アジ、イカ、タコ、エビ、カニと具だくさんの「海鮮丼」(2280円)を食べたが、それは何度となく食べたかつての「斎太郎食堂」を思い出させるものだった。とくに早朝の「斎太郎食堂」はよかった。
石巻を出発。石巻港ICで三陸道に入ると仙台東部道路経由で常磐道を南下。南相馬鹿島SAで「なみえ焼きそば」を食べ、いわき勿来ICで常磐道を降りた。そして鵜ノ子岬の東北側、勿来漁港の岸壁でVストローム250SXを止めた。尻屋崎から821キロ。往復1694キロの「鵜ノ子岬→尻屋崎2025」だった。
いわき勿来ICに戻ると常磐道→北関東道→東北道→圏央道→新東名と高速道を走りつなぎ、3月13日20時30分、伊勢原大山ICに到着した。(了)
大震災後 2011年