2024年10月17日
水しぶきを巻き上げ渓流を上る
10月17日5時30分、ひと晩泊った「麒麟山荘」のキャンプ場でいつものようなセレモニーを終えると出発。「天空の茶園」で知られる武界茶園に向かっていく。早朝の時間帯だと雲海が見られるという。
武界村に着くと、狭路の山道に入り、急勾配の登り坂を登っていく。Vストローム250SXのアクセルを開けて登る。それほどの急坂。ブラインドのコーナーは要注意。茶園での農作業をする軽トラックとのすれ違いがあるからだ。
狭路のヘアピンカーブをいくつも走り抜け、高度を上げていくと、山上の茶園に出た。まさに「天空の茶園」。目の前には台湾山脈の高峰群が幾重にも重なりあって聳え立っている。眼下の渓谷は一面の雲海。絶景だ!
ジムニーで登ってきた台鈴副董事長の黄教信さんは、この「天空の茶園」でコーヒーを入れてくれた。コーヒー豆をコーヒーメーカーでひいてくれた本格派。SXの前に折りたたみのキャンプ用の小さな椅子を置くと、それに座ってモーニングコーヒーを飲む。いやー、たまらん。胸にしみる1杯のモーニングコーヒー。絶景がコーヒーの味を一段とひきたててくれた。
このシーンがいいといって、台鈴の李さんはカソリの真似をして椅子に座ってコーヒーを飲む。参加者のみなさんも次々にこの椅子に座って記念写真を撮る。何とも心に残る「天空の茶園」の武界茶園だ。
武界茶園から「麒麟山荘」に戻ると朝食。油條とスープの朝食だ。油條は棒状の揚げパン。「旧満州走破行」や「広州→上海2200キロ」などの中国ツーリングでは、毎朝のように食べたのでなつかしい。
「麒麟山荘」で一息入れたところで、再度、武界村へ。すっかり空は晴れ渡り、きれいな青空が広がっている。武界村での第2弾目は「川渡り」。今度は、さきほどの山上の武界茶園から見下ろした渓流を上流へと、川渡りするのだ。ここではこの渓流を知り尽くしている案内役のSXに乗るライダーがルートの案内をしてくれる。
いよいよ川渡りの開始。リードしてくれるSXを慎重にフォローするカソリ。そのルートをわずかでも外れるとズボッと深みにはまり込み、エライ目にあってしまう。浅瀬の川渡りは快適走行で、水しぶきを巻き上げながら隊列を組んで走った。渓流の奥へ、奥へと走る。覆いかぶさるような巨岩の前ではSXを止めて「行くぞポーズ」。全部で12回の川渡りを繰り返し、ついにゴールの峡谷までやって来た。すばらしい川渡りルート。川渡りを繰り返したことによって、SXとの一体感はいっそう強まった。
ここではみなさんと「やったぞポーズ」。「やったぞ!」と雄叫びを上げた。
武界村に戻るとカフェで昼食。台鈴副董事長の黄さんと、まずはオレンジジュースで乾杯。全員が転倒することもなく、無事に川渡りを終えられたことを喜び合った。