2024年10月17日
I love 賀曽利隆 米粒
今回のメインイベントといってもいい武界村での渓流の川渡りをおえると、再度、「麒麟山荘」に戻り、そして台中に向かっていく。台湾山中から平野に降り、コンビニの「ハイライフ」で止まった。ここがストップポイント。うれしいことにスズキの販売店の社長が待ち構えてくれていた。そして「旅の安全を願っていますよ」と言って、「大甲鎮蘭宮」の襷をいただいた。
台中への道の途中では、DRに乗る呉乗宏さんがVストローム250SXの隊列に加わってきた。呉さんとは2010年のアドレスV125Gでの「台湾一周」の時に出会っている。
台中近郊の町々を走り抜け、観光地にもなっている「高美湿地」で止まった。ここが本日の目的地。風力発電の風車群の向こうに夕日が落ちていく。
高美湿地では呉さんに閖上湊神社の「ライダーズ守」と「鐵男OG桑」(鉄人おじさん)のカソリステッカーを手渡した。驚いたことに呉さんは、2010年の「台湾一周」の時に手渡した遠州の法多山のお守りを大事に持ってくれている。さらにカソリの東北道での事故を知っていて、「もう、大丈夫ですか?」と心配してくれた。呉さんとはここで別れたが、「明日、また来ますよ」といって走り去っていった。
高美湿地では「李さんポーズ」で盛り上がる。李さんはあの「天空の茶園」、武界茶園の下り坂で、濡れ落ち葉で滑って転倒。顎を深く切り、7針も縫う怪我をした。名誉の負傷を負った李さんだが、病院での治療を終えると、何事もなかったような顔をしてSX軍団の隊列に加わり、ここまでやって来た。「李さんポーズ」というのは顎の傷を隠すポーズなのだ。
今晩の宿は高美湿地前のテント村。日が落ちると満月が昇った。テント村を見下ろす高台のレストランで夕食。バイキングの夕食を楽しんだ。美人ライダーのMILYさんと隣り合って座ったが、彼女は「イタダキマス」といって食べ始めた。日本では「食べる前に『いただきます』、食べ終わったら『ごちそうさま』って言いますよ」とカタコトの日本語を教えたのだが、さっそく使ってくれた。
MILYさんには何度となく台湾語(中国語)を教えてもらった。スマホの翻訳アプリで日本語や英語に訳して見せてくれたのだ。そんなMILYさんは、我が「旅のメモ帳」(NO.238)に「Ilove 賀曽利隆 米粒」と書いてくれた。MILYを漢字で書くと米粒になる。
夕食が終わると、同行の台湾メディアの皆さんからのインタビュータイム。次々と質問を受けたが、同行の邸得諭さんが通訳してくれる。こうして満月の夜は更けていく。「台湾紀行2024」、明日はもう最終日だ…。