賀曽利隆の観文研時代[58]

常願寺川(26)立山登山(6)

 翌朝は夜明けに起き、立山を眺めたあと、雷鳥沢温泉の朝湯に入る。

「いや〜、気持ちいい!」

 湯から上がると「雷鳥沢ヒュッテ」のまわりをプラプラ歩いた。そこでは前日の立山山頂につづいてライチョウを見た。1羽の親鳥と6羽の子供たち。ライチョウはじつにかわいらしい。人間をそれほど恐れてはいないようにも見えた。

「雷鳥沢ヒュッテ」の朝食を食べ終わると、トドデスさんはコーヒーを入れてくれた。立山を見ながら飲むコーヒーはうまい。

「雷鳥沢ヒュッテ」を出発。抜けるような青空を背にした立山を見ながら歩く。

 雷鳥沢温泉からみくりが池温泉へ。ここは日本最高所の温泉。以前から、「一度は入ってみたい!」と思っていたので、ついにその願いがかなった。

 みくりが池温泉の湯から上がると、ここで昼食。「げんげの唐揚げ」ととろの「とろとろ丼」を食べた。ゲンゲは富山湾の深海魚の「幻魚」。読みは「ゲンゲ」なのだという。

 みくりが池温泉からはミクリガ池の湖畔を歩き室堂へ。高原バス、ケーブルカーに乗り継いで、立山駅に戻ってきた。ここでトドデスさん、チョビデスさんと別れる。

 2人にはほんとうにお世話になった。2人のおかげで立山に登れたようなものだ。

 相棒のVストローム250に乗ると、最後にもう一度、常願寺川を見た。常願寺川上流の立山には雲がかかっていた。