2011年6月1日

日本と台湾との距離

 TEKKEN(鉄拳)での「台湾往復縦断1150キロ」を走り終え、台鈴工業の本社前に到着すると、松江路と道をはさんで反対側にある「康華大飯店」(ゴールデン・チャイナ・ホテル)へ。すばやくシャワーを浴びて着替え、台鈴の本社前に戻る。そして「台湾往復縦断」のサポートカーに乗り込み、「口碑海鮮」に行く。下町の居酒屋といった感じの店だ。そこで李さんら台鈴のみなさんと「台湾ビール」で乾杯。瞬時にして「台湾往復縦断」での様々なシーンが走馬灯のように頭の中を駆けめぐる。

 みなさーん、ありがとう!

 台湾ビールをガンガン飲みながらイカのリング、貝、焼きソバ、海鮮オムレツ、サラミ、炒青菜、豆腐鍋、肉鍋、厚揚げ、白身魚と、次々に食べていく。

 そんな「台湾往復縦断」の完走を祝う宴の席に、台鈴工業董事長の黄さんと総経理の藤さんが駆けつけてくれた。お二人からのねぎらいの言葉はうれしかった。

 台鈴のみなさんとの夕食を終え、台鈴の本社前に戻ると、そのあとは夜の松江路をプラプラ歩いた。

「康華大飯店」(ゴールデン・チャイナ・ホテル)に戻ると、2人のライダーが待ち構えていた。スズキのDR−Z400SMに乗る呉さんとBMWのF650GSに乗る陳さんだ。ホテルのティールームで2人と話したが、ぼくもDR−Z400Sに乗っているので呉さんとは「DR談義」で盛上がった。呉さんのDRはモタードのSMだが、ぼくも「300日3000湯」の温泉めぐりでは1万キロ以上乗った懐かしのバイクなので話は弾んだ。

 驚いたのは陳さんだ。

 日本のオフロードバイク誌『バックオフ』の読者で、何とカソリが表紙になっている3冊を見せてくれた。

 呉さんと陳さんの2人のライダーと話していると、日本と台湾の距離の近さを改めて強く感じた。

 この日の台湾の新聞には興味深い記事がのっていた。世論調査の結果だ。その世論調査というのは台湾人の好きな国。日本は50パーセント超でダントツの1位。2位の10パーセント台のアメリカを大きく引き離している。

 世界中のどこを探しても、台湾以上に日本が好きだ、日本人が好きだという国はない。今回の「台湾往復縦断」では行く先々で信じられないほど大歓迎された。その理由のひつは、ぼくが日本人だからだ。それほど台湾人は日本人に対して好意を持ってくれている。