賀曽利隆の観文研時代[55]

常願寺川(23)立山登山(3)

 標高2450メートルの室堂から歩き始める。その前に「登山計画書」を提出した。人生70余年にして初めての経験。そのあと「ますずし」のおにぎりを食べた。

「立山」碑の前から立山の山頂を目指す。周辺はきれいな花畑。すばらしい立山の自然を満喫する。

 最初のうちこそ足どりも軽かったが、きつい上り坂になると、ヒーヒーハーハー肩で大きく息をして登る。

「いや〜、苦しい!」

 さっそく小休止。チョコレートを食べて元気が出た。

 つづら折りの山道を登っていく。

 苦しさのあまり、トドデスさん、チョビデスさんに、「オレの心はつづら折れ」と言って笑いをさそった。

「日本100名山」の全山を踏破しようとしている2人にとっては、立山などは楽な山なのだろう、軽々と登っていく。だがカソリにとってはそうはいかない。一歩一歩、必死の思いで登っていく。

 標高2690メートルの一ノ越にある「一ノ越山荘」が見えてきた。最後の急な登りでは足はガクガク、心臓はパクパク状態になる。トドデスさんは見かねて、ぼくのザックを持ってくれた。そのおかげで、かろうじて一ノ越に到達できた。

 ここで昼食。おにぎりを食べて生き返った。