マダガスカル 2012年(1)

マダガスカルのパンはおいしい

 道祖神の「賀曽利隆と走る!」シリーズの第17弾目は「マダガスカル」だ。

 2012年8月7日11時、我ら15名のメンバーはタイ国際航空機で成田を出発。バンコクでマダガスカル航空機に乗り換え、現地時間の22時、マダガスカルの首都アンタナナリボに到着。日本との時差は6時間あるので、日本時間では8月8日の4時になる。

 中心街にある「シャレードローゼスホテル」に泊ったが、パンとサラダの夜食を食べた。マダガスカルのパンはおいしい。

 翌早朝は町歩き。裏通りを歩いていると、鶏の鳴き声が聞こえてくる。石段の坂道では何人かの人たちが箒を持って掃除していた。1時間ほど歩いてホテルに戻ると、パンとコーヒーの朝食だ。

  • マダガスカルの首都アンタナナリボで泊った「シャレードローゼスホテル」
    マダガスカルの首都アンタナナリボで泊った「シャレードローゼスホテル」

 さー、バイクツアーの開始!

 我々はバイクレンタルの「TRACES」でバイクを借りた。カソリ号はハスクバーナーのTE511。単気筒の4スト477cc。車高が高いので大変。足が着かないので、走り出すときはサイドスタンドを跳ね上げられない。そこで縁石を使った。止まるのも難しい。何度となく立ちごけしそうになった。まあ、これもいい経験か。

 現地ガイドのギーが先頭を走り、ニコラが最後尾を走る。我々の14台のバイクがその間を行く。壮観な眺め。2台のサポートカーがついたが、そのうちの1台には道祖神の菊地さんが乗っている。

 アンタナナリボからアンチラベに向かう。国道1号を南へ。水田の風景。田植えをしている。アフリカというよりも、アジアを感じさせる光景だ。国土の大半が南回帰線以北のマダガスカルでは稲の三期作をしている。

 国道1号ではヤバかった。大型トラックを追い越している最中に、まさかのエンジンストップ。ガス欠の症状だ。辛うじて路肩に止まれたが、燃料タンクのコックがオフになっているではないか。危なかった…。

 国道1号沿いのレストランで昼食。まずは前菜のサラダが出た。メインディッシュはライスと豚肉料理。マダガスカルでは米が主食になっている。デザートはパイナップルやパパイヤ、マンゴーなどのフルーツポンチ。ご馳走さま!

  • バイクレンタルの「TRACES」。ここでバイクを借りる
    バイクレンタルの「TRACES」。ここでバイクを借りる
「ルーマルーマ」で「プシプシ」に乗る

 17時、アンタナナリボから170キロのアンチラべに到着。翌朝はプラプラ町を歩いた。散歩はマダガスカル語で「ルーマルーマ」だという。「プシプシ」と呼ばれている人力車にも乗った。市場ではビワが売られていた。何個か買って食べてみたが、日本のビワと変わらない味。「これは何ですか?」と聞いてみると「ビハだよ」の答え。

 アンチラベを出発。町から15キロほどのトリトリバ湖に行く。ここはちょっとした観光地。トリトリバ湖は火口湖で深さは146メートル。乾季になると水位が上がり、雨季になると水位が下がるという不思議な湖なのだ。

 マダガスカル中央部の高原地帯からミアンドリバズに向かって下っていくと、猛烈に暑くなってくる。乾燥度も増してくる。熱帯の強烈な洗礼を受ける。

 アンタナナリボから440キロのミアンドリバズに到着。ここではホテル「PRINCESSE TSIRIBIHINA」に泊ったが、冷たいジュースを飲んで生き返った。そのあと我々は近郊の湖に行った。周辺のダートを30キロほど走り、素晴らしい夕日を見てホテルに戻った。そしてライスとサラダ、チキンの夕食を食べながら、ビール(スリーホース)で乾杯を繰り返すのだった。

  • アンチラベに到着。ここはアンチラベ駅
    アンチラベに到着。ここはアンチラベ駅

 8月10日8時、ミアンドリバズを出発。モザンビーク海峡に面したモロンダバに向かう。その途中では、川原で洗濯をしているみなさんを見た。これは女性の仕事のようだ。

 モロンダバに近づくと水田が多くなった。田植えをしている水田の近くでは、黄色く稔った水田を見る。三期作のマダガスカならではの風景。水田地帯の中にバオバブを見る。海岸近くではココヤシ林を見る。

 15時、アンタナナリボから780キロのモロンダバに到着。ここではホテル「TRECICOGNE」に泊まったが、チェックインを済ませると、さっそく町に出る。砂浜は海水浴場になっている。アウトリガー付きの漁船に乗せてもらって沖に出た。モザンビーク海峡に落ちる夕日はそれは見事だった。

  • モザンビーク海峡を目指す
    モザンビーク海峡を目指す