2023年12月19日 八戸駅 →青森駅
青森の町を歩く
八戸から青森までは青い森鉄道だ。
15時14分発の大湊行きの快速「しもきた」に乗る。2両編成のディーゼルのワンマンカー。八戸を出ると、一気に積雪は増え、一面の雪景色。「快速しもきた」は下田、三沢、上北町に止まり、15時57分、野辺地に到着。「快速しもきた」はここからJR大湊線に入り、大湊まで行く。大湊線が電化されていないので、列車はディーゼルなのだ。
野辺地駅で降りると、1時間ほど雪の野辺地を歩いた。厳しい寒さ。はく息はまっ白。ツルツル滑る雪道にステーンと転倒。いや〜、痛い!
野辺地駅に戻ると、17時10分発の青森行に乗車。野辺地始発の2両編成の電車は、暮れゆく雪原の中をひた走る。浅虫温泉を通り、17時53分、終点の青森駅に到着。先頭車両は雪まみれ。岩手県境に近い目時駅から八戸、三沢、野辺地、そして青森駅までが青い森鉄道になる。
青森駅前の「東横イン」にチェックインすると、青森の町を歩く。野辺地の転倒で痛い目にあったので、青森では慎重に歩いた。「アスパム」(青森県観光物産館)のクリスマスのイルミネーションを見たあと青森駅前に戻り、居酒屋「鱒の介」に入る。ここでは津軽の地酒を飲みながら「じゃっぱ汁」と「味噌貝焼」の郷土料理を食べた。
東北の食文化は「鍋文化」といってもいいほどで鍋料理が発達している。冬の寒さの厳しい東北にあって各種鍋料理は体があたたまるだけでなく、家族全員でひとつの鍋を食べることによって連体感が生まれ、家族の絆が強まるといった効果もある。かつては囲炉裏につるした鍋で料理した。「じゃっぱ汁」はそんな東北の鍋料理の代表格。冬の日本海でとれる「寒ダラ」から切り身をとったあとのアラや内蔵を使った鍋料理(味噌味)で、それを野菜類と一緒に煮込んだものである。
「味噌貝焼」は下北半島の郷土料理。かつて下北では風邪をひいたときなどは貝焼き味噌をつくった。大きなホタテの殻を利用し、鰹節と水を少々入れて火にかけ、煮立ったところで味噌を加える。味噌がグツグツいいはじめたら卵を割って入れ、すばやくかき混ぜ、半熟に仕上げたもの。味噌貝焼はそこからきている。ホタテやツブガイ、アブラガレイ、エビといった下北の海の幸の入った味噌仕立ての貝鍋が煮えてきたところで、卵をといて上からかけたものである。
こうして雪の青森駅前で郷土料理を食べていると、「青森」が身近に存在に感じられるようになる。これが郷土料理の良さというものだ。