2020年10月26日
心に残る島めぐり
10月26日6時。倉橋島の夜明け。「さんちゃん」に案内されて、「やまちゃん」とさんちゃんのご主人、早川徹さんと一緒に桂浜を歩いた。ここは見所が多い。
まずは桂浜神社を参拝し、「長門の造船歴史館」を見る。ここには復元された遣唐使船がある。倉橋島は安芸だが、なぜか「長門島」とか「長門之島」と呼ばれた。造船や海運で栄えた倉橋島は長門の飛び地だったのか。万葉集にも詠まれ、桂浜には「長門島之碑」が建っている。江戸期の船渠(ドッグ)跡も残っている。
桂浜を歩いたところで出発。倉橋島は北の音戸町と南の倉橋町から成っていたが、平成の大合併(2005年)で今は呉市になっている。倉橋町の旧町役場がある町の中心は本浦。そこから北前船が寄港した室尾港に行き、鹿島大橋を渡って鹿島まで行った。
本浦に戻ると町を歩いた。そして喫茶店「くら」で朝食。「さんちゃん」の生れ故郷は本浦に近い海辺の須川。コーヒーを飲みながら古里の話を聞いた。須川幼稚園に入園し、須川小学校から本浦の西中学校、倉橋高校と進んだが、今はすべてが廃校になっているという。少子化の影響のすさまじさ。地方の現状を思い知らされるような「さんちゃん」の話だ。
旧倉橋町の中心、本浦を出発し、海沿いの県道283号を行くと須川の集落。須川の港には貨物船が停泊していたが、何とそれは「さんちゃん」のご主人、早川徹さんの乗る船。早川さんは船乗りで、日本中の海をめぐっている。
こうして倉橋島の南半分の旧倉橋町をぐるりと一周し、早瀬瀬戸にかかる早瀬大橋を渡って東能美島に入った。東能美島と西能美島、それと江田島は陸つづきで江田島市になっている。東能美島の陀峯山の展望台から大パノラマを眺め、江田島の切串港へ。ここでは「さんちゃん」お薦めの「ひらの」に入り、「お造り定食」を食べた。
そしてフェリーで広島の宇品港へ。ここで「さんちゃん」、「やまちゃん」、早川徹さんとのお別れ。心に残る瀬戸内海の島めぐりとなった。案内してくれた「さんちゃん」、ありがとう!
広島を出発したのは14時。国道2号を西へ。山口県に入り、道の駅「周南」では「ヒラメのにぎりずし」を食べ、一気に下関へ。下関到着は20時。「東横イン」に泊まると夜の町に出て、下関駅近くの大衆食堂「一善」で夕食。まずは生ビールで乾杯。そのあと「鯨汁定食」を食べた。ここから「SSTR2020」のゴール、千里浜を目指すのだ。