2023年12月18日 仙台駅▶気仙沼駅

ディーゼルのエンジン音が胸に響く

 仙台駅を出発。15時35分発の小牛田(こごた)行に乗る。4両編成の電車。仙台を出ると薄っすらとした雪景色。初冬の風景だ。

 満員の乗客は岩切駅でかなり降り、塩釜駅でさらに降る。鹿島台駅、松山町駅を通り、16時19分、小牛田駅に到着。ここでは石巻線と陸羽東線が分岐する。今日は気仙沼まで行くつもりにしていた。小牛田から石巻線→気仙沼線(BRT)経由で気仙沼まで行くか、このまま東北本線で一ノ関まで行き、そこから大船渡線で気仙沼駅まで行くか迷ったが、一ノ関経由で行くことにした。これが鈍行乗り継ぎ旅のおもしろさ。「青春18きっぷ」の良さは、切符一枚を持っていると、自由自在に動けることだ。

 16時48分発の一ノ関行に乗る。2両編成の電車でワンマンカー。通学の高校生たちが多く乗っている。一ノ関までの間はほとんどが無人駅。それらの駅で高校生たちは次々に降りていく。

 いったん岩手県に入ると花泉駅。また県境を越えて宮城県に入ると、奥州街道の宿場町の有壁駅だ。有壁宿には奥州街道の貴重な本陣が残されている。有壁駅を過ぎると、県境を越えて岩手県に入り、17時38分、一ノ関駅に到着。ホームに降りると、身を切られるような寒さ。いったん改札口を出て、待合室の店で熱々の「肉うどん」を食べた。

 一ノ関を出発。17時54分発の大船渡線に乗る。気仙沼行の2両編成のディーゼルカー。ディーゼルのエンジン音が胸に響く。

「今、ローカル線に乗っている!」という気分になる。

 一ノ関を出ると一面の雪景色。猊鼻渓駅を過ぎ、摺沢駅でかなりの乗客が降りる。千厩駅ではほとんどの乗客が降りた。折壁駅を過ぎると、2両編成の乗客は自分一人。新月(にいつき)駅を過ぎると宮城県に入る。ここまでが一関市。平成の大合併で一関市は広くなった。

 宮城県に入るとすぐに終点の気仙沼駅。大船渡線はここから大船渡の盛駅まではBRT(バス高速輸送システム)になる。気仙沼駅到着は19時16分。雪は止み、三日月が見えている。駅構内のコンビニ「New Days」で弁当を買い、駅前ホテルの「パールシティー気仙沼」に泊った。