カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

ジクサー150分割日本一周[330]

投稿日:2022年8月26日

中部一周後編 1(2020年6月2日)

若狭の国府めぐり(その1)

小浜に到着

小浜に到着

若狭一宮の若狭姫神社の鳥居

若狭一宮の若狭姫神社の鳥居

 近江の国府めぐりを終えると栗東ICから名神に入り、北陸道→舞鶴若狭道と高速道を走りつなぎ、小浜ICで降りた。「中部一周後編」の開始。小浜は若狭の国府所在地だ。

 まずは若狭の一宮をめぐる。若狭の一宮は若狭彦神社と若狭姫神社の2社から成っている。若狭彦神社は上社、若狭姫神社は下社。海幸山幸神話で知られている両社だが、若狭彦は「山幸」の彦火火出見(ひこほほでみ)尊、若狭姫は海神の娘の豊玉姫だ。

 国道27号から遠敷(おにゅう)川沿いの県道35号を行くと、すぐに若狭姫神社がある。鳥居をくぐり、神門をくぐり、「千年杉」が空を突く拝殿前で参拝する。

 若狭姫神社から県道35号を500メートルほど行くと若狭彦神社がある。若狭彦神社の御神木は「夫婦杉」。根本で分かれた2本の杉がまっすぐ空に向かって伸びている。

若狭姫神社の神門若狭姫神社の千年杉若狭姫神社の拝殿

若狭姫神社の神門 若狭姫神社の千年杉 若狭姫神社の拝殿

若狭一宮の若狭彦神社の入口若狭彦神社の狛犬と鳥居若狭彦神社の参道

若狭一宮の若狭彦神社の入口 若狭彦神社の狛犬と鳥居 若狭彦神社の参道

若狭彦神社の拝殿若狭彦神社の「夫婦杉」スーッと延びている「夫婦杉」

若狭彦神社の拝殿 若狭彦神社の「夫婦杉」 スーッと延びている「夫婦杉」

 若狭彦神社の参拝を終えると、さらに県道35号を行く。

 奈良東大寺の「お水取り」に先立って3月2日に「お水送り」をする神宮寺の前を通り、「お水送り」の現場の「鵜の瀬」でジクサー150を止める。「鵜の瀬」の案内板には次のように書かれている。

 天平の昔、若狭の神願寺(神宮寺)から奈良の東大寺にゆかれた印度僧実忠和尚が大仏開眼供養を指導の後、天平勝宝4年(753年)に二月堂を創建した。修二会を始められ、その二月初日に全国の神々が招待された。すべての神々が参列されたのに、若狭の遠敷明神(彦姫神)のみは見えず、ようやく2月12日(旧暦)の夜中1時過ぎに参列された。川漁に時を忘れての遅参で、そのお詫びもかねて、若狭より二月堂の本尊へお香水の閼伽水(あかみず)を送る約束をされた。そのとき二月堂下の地中から白と黒の鵜がとび出し、その穴から泉が湧き出た。若狭井と名付けてその行事は始まり、それが有名な「お水取り」なのである。その若狭井の水源がこの鵜の瀬の水中洞穴で、その穴から鵜が奈良までもぐっていったと伝えられている。この伝説から地元では毎年3月2日の夜、この淵で根来八幡の神人と神宮寺僧が神仏混淆の「お水送り」の行事を行う習慣がある。

 鵜の瀬からさらに県道35号を行く。下根来を通り、上根来を過ぎるとダートに突入。峠道を登っていくと古道「鯖街道」の登山口。

 京都の郷土料理に「鯖ずし」がある。京都人は昔から祭りや祝い事があるたびに「鯖ずし」をつくってきた。そのサバというのは、若狭でとれたもので、若狭から京都に通じる街道は「鯖街道」と呼ばれた。若狭の浜でひと塩されたサバが峠を越えて京都に着くころには、「鯖ずし」には絶好の塩のなじみ具合になっている。このような若狭のサバを3枚におろし、たて塩をし、酢に通し、棒状にしたすし飯の上にのせ、昆布で巻き、竹皮で包み込んだものが「鯖ずし」だ。

 鯖街道登山口を過ぎ、さらにダートの峠道を登り、福井・滋賀県境の遠敷峠に到達。峠上の「おにゅう峠」の石碑で折り返し、小浜に戻った。

ここは「鵜の瀬」「鵜の瀬」を流れる遠敷川遠敷峠への道

ここは「鵜の瀬」 「鵜の瀬」を流れる遠敷川 遠敷峠への道

古道「鯖街道」の入口福井・滋賀県境の遠敷峠

古道「鯖街道」の入口 福井・滋賀県境の遠敷峠  

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