カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

ジクサー150分割日本一周[329]

投稿日:2022年8月23日

関西一周後編 12(2020年6月2日)

近江の国府めぐり(その2)

 信楽を出発し大津へ。信楽ICから新名神→名神→京滋バイパスと走り、石山ICで高速道を降りる。

 石山では「西国三十三ヵ所」第13番札所の石山寺を参拝し、近江国分寺(国昌寺)跡の晴嵐小学校(大津市光が丘町)を見る。ここには「近江国分寺址」の石碑が立っている。

「西国三十三ヵ所」の石山寺に到着石山寺の案内図石山寺の本堂

「西国三十三ヵ所」の石山寺に到着 石山寺の案内図 石山寺の本堂

近江国分寺跡の晴嵐小学校晴嵐小学校からの眺め

近江国分寺跡の晴嵐小学校 晴嵐小学校からの眺め  

瀬田川にかかる唐橋

瀬田川にかかる唐橋

 晴嵐小学校を後にすると、琵琶湖から流れ出る唯一の川、瀬田川にかかる唐橋を渡り、近江一宮の建部大社へ。ここで目を引くのは「幻の千円札」の案内板。昭和20年(1945年)8月、日本で初めて千円札が作られた。当時の日本の最高額紙幣だ。図柄は中央に縦書きで「千圓」と書かれ、右側には建部大社祭神の日本武尊、左側には建部大社の本殿が描かれている。発行枚数が極めて少なかったので、今では「幻の千円札」と言われている。境内には「ヤマトタケルの西征」から始まり、「ヤマトタケルと白鳥伝説」で終わる日本武尊の劇画が展示されているが、迫力満点!

 建部大社の参拝を終えると、背後の高台にある御霊神社へ。このあたりが近江国府跡。御霊神社の上に「近江国衙跡」の石碑。国衙というのは国庁のことで、今の時代でいえば滋賀県庁になる。

 高台上の広野の近江国府跡を歩いたあと、名神高速の南側にある瀬田廃寺跡(大津市野郷原)に行く。ここには「瀬田廃寺」の碑と案内板が立っているが、案内板には次のように書かれている。

 瀬田廃寺は奈良・平安時代の寺院で、発掘調査から塔、金堂、僧房、回廊、築地塀、門などが確認されています。現在、塔跡には5個の礎石が残り、塔の南側には巨大な門が、北側には金堂、講堂が見つかっています。これらのことから瀬田廃寺は、門、塔、金堂、講堂が一直線に並ぶ四天王寺式の伽藍配置をもつ寺院であったことがわかりました。建物には瓦積基壇が採用され、軒先は近江国庁と同じ飛雲紋軒瓦で飾られていました。

 この瀬田廃寺は、信楽に建てられた近江国分寺が延暦4年(785年)に焼失し、弘仁11年(820年)瀬田川西岸の国昌寺に移されるまでの間、近江国分寺の役割を担っていた可能性が高いという。興味深い近江国分寺の変遷だ。

建部大社にやってきた「幻の千円札」建部大社の祭神は日本武尊

建部大社にやってきた 「幻の千円札」 建部大社の祭神は日本武尊

建部大社の神門建部大社の拝殿御霊神社

建部大社の神門 建部大社の拝殿 御霊神社

「近江国衙跡」の碑「瀬田廃寺跡」の碑「瀬田廃寺跡」は今は公園になっている

「近江国衙跡」の碑 「瀬田廃寺跡」の碑 「瀬田廃寺跡」は今は公園になっている

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