カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

ジクサー150分割日本一周[199]

投稿日:2021年5月21日

北海道一周編 17(2020年4月12日)

有珠探訪

善光寺自然公園を歩く

善光寺自然公園を歩く

 北海道遺産の善光寺の参拝を終えると、隣り合った「善光寺自然公園」を歩く。公園内のあちこちで大岩が見られるが、それらは有珠山の大噴火がもたらした溶岩の破片。善光寺の境内でも見られた大岩も有珠山の溶岩なのだ。

「善光寺自然公園」の案内板には次のように書かれている。

 今から7000年前に有珠山では、山頂部が大規模に崩れ落ちる「岩屑なだれ」が発生しました。山麓の噴火湾沿岸は厚さ20メートル位も岩や土砂で埋め尽くされ、起伏に富んだ「流れ山地形」ができました。流れ山の表面に散在する岩は元々は有珠山を作っていた溶岩の破片です。

善光寺自然公園の大岩

善光寺自然公園の大岩

有珠海水浴場

有珠海水浴場

アルトリ岬からの眺め

アルトリ岬からの眺め

「バチラー夫妻記念堂」

「バチラー夫妻記念堂」

 有珠山は江戸時代に火山活動を再開。1822年の大噴火では火砕流が発生し、山麓に流れ下った火砕流は樹木を焼き払った。すさまじいパワーを持つ有珠山なのだ。

 有珠山では忘れられない思い出がある。1977年8月にポルトガルの漁村に滞在していたときのことである。現地の新聞の一面に、日本の火山が爆発した写真がのった。「USU」とあったので、てっきり「ASO」のことだろうと、阿蘇山が大爆発したと思い込んだ。それが有珠山だった。

 その時の噴煙は高さが12000メートルにまで達し、周辺に大きな被害をもたらした。北海道屈指の温泉地、洞爺湖畔の洞爺湖温泉の温泉ホテルや温泉旅館はしばらくは営業できなかった。山麓の伊達市の受けた被害も甚大だった。

「善光寺自然公園」を後にすると、JR室蘭本線の有珠駅から有珠の町を走り抜け、有珠海水浴場から噴火湾を見る。アルトリ岬からも噴火湾を見た。

 つづいてバチラー神父のバチラー教会とその前に建つバチラー八重子の歌碑を見る。バチラー教会は有珠山の噴石を用いた建物。今は「バチラー夫妻記念堂」になっている。

 バチラー八重子はアイヌの娘。バチラー夫妻の養女になり、渡英した。帰国してからはアイヌ文化を多くの人たちに伝え、キリスト教の布教に尽力した。

 こうして「有珠探訪」を終えると国道37号に戻った。

 長流川を渡ったところで左に折れ、ジクサー150で堤防上の道を走る。正面には有珠山、その向こうには北海道遺産の昭和新山が見えている。

バチラー八重子の歌碑長流川の堤防上の道を走る大噴火を繰り返している有珠山

バチラー八重子の歌碑 長流川の堤防上の道を走る 大噴火を繰り返している有珠山

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