カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

『地平線通信』(第5回目)(2011年9月号より)

投稿日:2021年1月9日

2011年、カソリの夏

●2011年の「カソリの夏」は、6月25日の「環日本海ツーリング」のスタートとともに始まりました。スズキのDR−Z400Sを走らせ、東京から新潟へ。新潟から日本海の海岸線に沿って北上しました。青森から函館へ。津軽海峡を渡ると、さらに日本海に沿って走り、稚内へ。ここまでが「環日本海ツーリング」の第1弾になります。知人の家でバイクをあずかってもらうと、稚内からは列車乗り継ぎで東京に戻りました。その中でも忘れられないのは、札幌発青森行きの急行「はまなす」でした。「はまなす」は2両の寝台を連結しているのですが、何ともラッキーなことに急行寝台に乗れたのです。●伊勢原の我が家に戻ってきたのは7月1日の22時。すぐさま車(トヨタ・ウイッシュ)を走らせ、東京の四ッ谷三丁目へ。約束の15分前、23時45分に到着。「地平線会議」の面々を乗せると、0時に出発。東北道→仙台北部道路→三陸道と走り、7時には女川に着きました。猛烈な眠気と戦いながらの女川到着です。女川に近い尾浦の保福寺で、瓦集めのボランティア活動。7月3日16時に女川を出発。みなさんを東京・新宿駅で下ろし、伊勢原の我が家に戻ったのは24時30分でした。●3時間ほど眠ると、7月4日の5時、伊勢原を出発。スズキの250㏄バイク、ビッグボーイを走らせ東北へ。白河から奥州街道の全宿場をめぐりながら青森へ、さらに奥州街道の終点、津軽海峡の三厩まで行きました。帰路は青森の油川宿から羽州街道の全宿場をめぐり、福島の桑折(こおり)宿へ。桑折宿が奥州街道と羽州街道の追分になっています。伊勢原に戻ったのは7月13日。ここまでは寝る時間を惜しんでの、カソリの怒涛の走り方です。そのあと、7月16日から7月18日までは、ビッグボーイでの信州ツーリング。野沢温泉でのイベントに参加しました。●モロモロの仕事(原稿)をかたずけると、7月23日からは「アイルランド一周」です。妻との2人旅でしたが、ダブリンで借りたレンタカーでアイルランドを8の字に一周。全行程は3600キロになりました。ひとつ驚いたのは「北アイルランド」でした。アイルランドからイギリスの北アイルランドに入るのにはそれなりの手続きが必要だろうと思っていたのですが、まったくのフリーパス。どこが国境なのか、わからないくらいでした。北アイルランドのロンドンデリーもベルファストも平和そのものでした。「時代は変った!」と強く実感しました。●「アイルランド一周」を終えて日本に帰ってきたのは8月6日。休む間もなく翌8月7日、早朝の羽田空港から全日空機で稚内に飛び、「環日本海ツーリング」の第2弾を開始。DR−Z400Sとの1ヵ月ぶりの再会です。翌8月8日、10時発のフェリー「アインス宗谷」に乗船。「環日本海ツーリング」は「道祖神」のバイクツアー、「カソリと走ろう!」シリーズの第15弾目。日本全国から稚内に集結した参加者のみなさんと12台のバイクとともに、サハリンのコルサコフ港に渡りました。サハリンを走り、ホルムスク港からロシア本土へ。日本海最北のワニノ港に上陸するとロシア沿海州のシホテ・アリニ山脈を越え、ハバロフスク経由でウラジオストックへ。そこからフェリー「イースタン・ドリーム号」で鳥取県の境港に渡りました。境港でメンバーのみなさんと別れると、日本海に沿って北上。これが「環日本海ツーリング」の第3弾です。新潟県の直江津港で日本海を離れ、8月21日の早朝、東京に戻って来ました。全行程4900キロの「環日本海ツーリング」でした●「カソリの夏」はまだまだ続きます。明日(8月26日)早朝、我が家を出発します。ビッグボーイを走らせて東北へ、「東北縦横無尽」の開始です。白河を出発点にして、青森を目指します。その間では白河から国道289号でいわきへ、いわきから国道49号で郡山へ、福島から国道115号で相馬へ…というように、国道4号から太平洋岸に何度も出ます。青森から白河への帰路では、今度は国道4号から同じように何度も日本海側に出るのです。●最後は東日本大震災6ヵ月後の「鵜ノ子岬→尻屋崎」の往復です。鵜ノ子岬は東北太平洋岸最南の岬、尻屋崎は東北太平洋岸最北の岬。未曽有の大被害を受けた東北・太平洋岸の全域を走ってきます。大震災2ヵ月後にも「鵜ノ子岬→尻屋崎」を走りましたが、あれから4ヵ月、東北の復興ぶりをしっかりと見てきます。(賀曽利隆)

「環日本海ツーリング」でロシアのウラジオストックに到着!

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