カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

温泉めぐり日本一周[266日目]

投稿日:2020年2月20日

北海道初の20湯に挑戦!

北海道編 42日目(2007年10月1日)

 ワイス温泉「ワイス温泉」の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、焼魚、半熟卵、和え物、納豆、海苔、漬物の朝食を食べ、8時に出発。

 この日のカブタン指令は「1日20湯を達成すべし!」というもので、いつもより早い8時の出発になった。

 今日はニセコの温泉群をめぐるので、じつはぼく自身も「よし、20湯をねらおう!」という気持ちになっていたのだ。

 天気は快晴。

 国道5号で倶知安峠を越えると、「蝦夷富士」の羊蹄山がいきなり目の中にに飛び込んでくる。羊蹄山には雲ひとつかかっていない。

 倶知安の町中に入り、倶知安駅前に立つ。そこでは「旅宿」、「旅工房ぐりぐら」の江刺正光さんに会った。江刺さんはうれしい「カソリ本」の読者。江刺さんに激励され、県道58号でニセコへ。

 第1湯目はニセコの入口にある倶知安温泉「ホテルようてい」の湯。到着は8時30分。8時から清掃中とあったが、一応、聞いてみた。するとありがたいことに、「かまいませんよ」といわれ、湯を落とす寸前の倶知安温泉に入れた。大浴場と露天風呂。無色透明の湯。「これは幸先がいいぞ」と喜んだ。

 ニセコへと登っていく。すでに紅葉がはじまっている。さきほどの江刺さんの「旅工房ぐりぐら」の近くを通り、ニセコワイス高原温泉へ。ここの日帰り入浴は13時からだった。また出直そう。

 第2湯目はニセコ五色温泉「ニセコ五色温泉旅館」の湯。道道58号の峠を下ったところにある。大浴場と露天風呂。白濁湯にはかなり強い金属質の味がする。露天風呂からはニセコアンヌプリ(1308m)を間近に眺める。

 第3湯目はニセコ湯本温泉。大湯沼の隣の国民宿舎「雪秩父」の湯に入る。大浴場と露天風呂。大浴場には白濁湯の硫黄泉と赤湯の鉄鉱泉の2湯がある。露天風呂には岩風呂や檜風呂などいくつもの湯船がある。

 ニセコ湯本温泉からは道道66号沿いの温泉をめぐる。

 第4湯目はニセコ昆布温泉「ニセコグランドホテル」の湯。大浴場、露天風呂ともに濁り湯。大露天風呂の広さには目を奪われた。

 第5湯目はニセコアンヌプリ温泉「ホテルニセコいこいの村」の湯。大浴場と露天風呂はともに無色透明の湯。露天風呂はまさに森の湯で、湯につかりながら森林の風景を眺めた。

 第6湯目はニセコ東山温泉「ニセコ東山プリンスホテル新館」の湯。大浴場と露天風呂は若干の濁り。露天風呂からは鯉の泳ぐ池越しに羊蹄山を眺める。

 第7湯目はニセコひらふ温泉「ひらふ亭」の湯。大浴場と露天風呂。ほぼ無色透明の湯。露天風呂からは目の前のスキー場を眺める。

 こうして7湯に入り、倶知安駅前に戻ってきた。

 ニセコ温泉めぐりの後半戦を開始する。

 倶知安駅の駅前食堂で昼食の「カツ丼」を食べ、ふたたびニセコへ。朝と同じように道道58号を行く。

 第8湯目はニセコワイス高原温泉「ワイス寶亭留」の湯。ホテル内に入ったとたんに「カソリさ〜ん!」とフロントの人に声をかけられた。松尾さん。「DRを見た瞬間、もしかしたら…と思ったんですが、やっぱりカソリさんだ!」といって喜んでくれた。

 松尾さんは「さー、どうぞ、どうぞ」といって入浴料を受け取ろうとはしない。

「それは困りますよ」というと、「割引料金で」といって、700円にしてくれた。

 そんな松尾さんとの出会いがあって、ぽかぽか気分で湯に入る。大浴場は見事な造り。露天風呂も趣のあるもので、湯につかりながら羊蹄山を眺めた。

 つづいてニセコ花園温泉に行ったが、「ヒュッテワイスホルン」は休業中で入れなかった。

 ニセコ五色温泉、ニセコ湯本温泉の前を通り、道道207号で昆布駅に下っていく。

 その途中では3湯をめぐる。

 第9湯目はニセコ湯の里温泉「百壽温泉清山荘」の湯。ここは内風呂のみで木の湯船。濁り湯にどっぷりつかる。

 第10湯目はニセコ薬師温泉「ニセコ薬師温泉」の湯。「ニセコの秘湯」といった趣で、混浴の濁り湯。無色透明の湯は男女別。露天風呂もある。

 第11湯目はニセコ昆布川温泉「幽泉閣」の湯。大浴場と露天風呂は茶色っぽい有色の湯。大浴場には48度の高温湯もある。

 ニセコの温泉めぐりの最後は第12湯目のニセコ新見温泉だ。

 国道5号に出ると蘭越へ。そこから道道229号→道道268号で新見峠に向かっていく。その峠下にニセコ新見温泉がある。ここでは「新見本館」の湯に入った。大浴場と露天風呂。ともに無色透明の湯。露天風呂は混浴だ。こうして全部で12湯に入り、ニセコの温泉めぐりを終え、蘭越に戻った。

 蘭越でプラニング。

 何としても「1日20湯」を達成したい。ということで『ツーリングマップル北海道』を見ながら、次のようにプラニングした。

 黒松内温泉→寿都温泉→宮内温泉→千走川温泉→漁火温泉→モッタ海岸温泉→瀬棚温泉→北檜山温泉。これで20湯達成だ。

 蘭越の出発は17時30分。22時の北檜山温泉到着で20湯を達成できるという読みだ。

「頼むゾ!」
 とDRにひと声かけ、国道5号を猛然と走り出す。

 目名峠を越え、蕨岱で道道9号に入っていく。

 第13湯目は道道9号沿いの黒松内温泉「ぶなの森」の湯。ここは大規模な温泉施設で、大浴場と露天風呂の無色透明の湯に入る。ここがまだ仮設の温泉施設だったころに入っているので、「ずいぶんと出世したなあ!」という気分で湯につかった。

 道道9号から日本海側の国道229号に出る。

 そこからわずかに入った寿都温泉に行くと、何と、日帰り湯の「ゆべつのゆ」は定休日ではないか。

「ガーン。あー、これで1日20湯は難しくなった…」
 と、気落ちした気分で寿都へ。

 こういうときは食べるのに限る。

 寿都の「セイコーマート」で夕食。「おにぎり」を食べ終えたところで、今晩の宿にするつもりだった北檜山温泉「ホテルきたひやま」に電話する。すると臨時休業だという。これで北海道初の「1日20湯」の夢は消えた。

 気をとりなおし、国道229号で島牧へ。

 国道5号では身を切られるような風の冷たさだったが、日本海沿いの国道229号では冷気と暖気が混ざり合ったような風で、寒くなったり暖かくなったりした。

 第14湯目は宮内温泉「宮内温泉」の湯。大浴場と露天風呂はともに若干の濁り湯だ。

 第15湯目は千走川温泉「千走川温泉」の湯。国道229号から6キロほど山中に入ったところにある。内風呂と露天風呂はともに赤茶けた湯。ボコボコボコボコッと音をたてて湯が噴き出してくる。石造りの湯船には温泉の成分がびっしりと付着している。まるでコーティングしたかのようで、その滑らかさが気持ちいい。宿の主人が毎日、鉄のヘラで削っているので、このような滑らか感が出るのだという。

 国道229号に戻ると、道の駅「よってけ! 島牧」にあるはずの漁火温泉を探した。だが、どこにもない。近くの食堂に行って聞いてみると、閉鎖されたという。

 国道229号をさらに南へ。まるで天気にあざ笑われているかのようで、こうこうと照り輝く月夜なのに、ザーッと雨が降ってくる。月明かりに照らされてキラキラ光る日本海を見ながらズブ濡れになるなんて、もう漫画の世界。北海道では月夜の晩に雨が降る!?

 今晩の宿、モッタ海岸温泉の一軒宿、「モッタ海岸温泉」に到着したのは21時20分。第16湯目の「宿湯」につかりながら、「1日20湯」を達成できなかった悔しさをかみしめるのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 ワイス温泉「ワイス温泉」
朝食 ワイス温泉「ワイス温泉」 ご飯、味噌汁、焼魚、半熟卵、和え物、納豆、海苔、漬物
8時 ワイス温泉「ワイス温泉」を出発
倶知安峠(峠越え)
2770湯目 倶知安温泉「ホテルようてい」(700円)
2771湯目 ニセコ五色温泉「ニセコ五色温泉旅館」(500円)
2772湯目 ニセコ湯本温泉「国民宿舎 雪秩父」(500円)
2773湯目 ニセコ昆布温泉「ニセコグランドホテル」(700円)
2774湯目 ニセコアンヌプリ温泉「ホテルニセコいこいの村」(700円)
2775湯目 ニセコ東山温泉「ニセコ東山プリンスホテル新館」(1000円)
2776湯目 ニセコひらふ温泉「ひらふ亭」(800円)
昼食 倶知安駅の「駅前食堂」かつ丼(800円)
2777湯目 ニセコワイス高原温泉「ワイス寶亭留」(特例)
ニセコワイス花園温泉(休業中)
2778湯目 ニセコ湯の里温泉「百壽温泉清山荘」(500円)
2779湯目 ニセコ薬師温泉「ニセコ薬師温泉」(300円)
2780湯目 ニセコ昆布川温泉「幽泉閣」(500円)
2781湯目 ニセコ新見温泉「新見本館」(500円)
2782湯目 黒松内温泉「ぶなの森」(500円)
寿都温泉(定休日)
夕食 寿都の「セイコーマート」おにぎり&お茶
2783湯目 宮内温泉「宮内温泉」(450円)
2784湯目 千走川温泉「千走川温泉」(400円)
漁火温泉(廃業湯)
21時20分 モッタ海岸温泉「モッタ海岸温泉」(1泊朝食5500円)
2785湯目 モッタ海岸温泉「モッタ海岸温泉」
本日の走行距離数 273キロ
本日の温泉入浴数 16湯

ワイス温泉「ワイス温泉」の朝食「ワイス温泉」を出発蝦夷富士の羊蹄山を見る

ワイス温泉「ワイス温泉」の朝食 「ワイス温泉」を出発 蝦夷富士の羊蹄山を見る

ニセコ五色温泉「ニセコ五色温泉旅館」「ニセコ五色温泉旅館」の内風呂「ニセコ五色温泉旅館」の露天風呂

ニセコ五色温泉「ニセコ五色温泉旅館」 「ニセコ五色温泉旅館」の内風呂 「ニセコ五色温泉旅館」の露天風呂

ニセコ湯本温泉「国民宿舎 雪秩父」ニセコ昆布温泉「ニセコグランドホテル」ニセコアンヌプリ温泉「ホテルニセコいこいの村」

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ニセコひらふ温泉「ひらふ亭」倶知安駅の「駅前食堂」の「かつ丼」ニセコワイス高原温泉「ワイス寶亭留」

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「ワイス寶亭留」の湯ニセコ湯の里温泉「百壽温泉清山荘」ニセコ新見温泉「新見本館」の湯

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