カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

温泉めぐり日本一周[196日目]

投稿日:2019年5月19日

新記録、1日21湯を達成

東部編 22日目(2007年7月11日)

 五戸まきば温泉の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、ハムエッグ、明太子、切り干し大根、焼魚、青菜のおひたし、梅干、漬物の朝食のあと8時、出発。

 いまにも泣き出しそうな梅雨空。

「さー、がんばって行こう!」
 と、スズキDR−Z400Sにひと声かけて走り出す。今日は20湯への挑戦で燃えているのだ。

 だがひとつ辛いのは、朝、起きたときから悩まされている腰痛だ。「300日3000湯」で迎える初めての腰痛。ギックリ腰のよういな激痛ではないが、何ともうっとうしい。

 負けるな、カソリ!

 第1湯目は五戸温泉の温泉銭湯「たんぼのゆっこ」。ここは昔から「さぎの湯」で知られた温泉。「たんぼのゆっこ」どおり、田んぼの中にある。大浴場の内風呂のみ。湯につかりながらたんねんに腰をさすった。腰痛には温泉で腰をさするのが一番だ。ぼくはいままでこの「手当て」で3度のぎっくり腰を治した。

 五戸温泉を出発するころには雨が降り出し、やがて本降りになった。

「(1日20湯を)やれるものならやってみな!」
 と、天気に挑戦状を突きつけられているような気分。

 負けるな、カソリ!

 国道4号を北へ。

 第2湯目は折茂温泉「ひば大浴場温泉」の湯。大浴場と露天風呂。大浴場には湯温の違う湯船がある。露天風呂には打たせ湯もある。露天風呂の奥には総ヒバ造りの「ひば大浴場」。どっぷり湯につかるとヒバの香が漂ってくる。これで入浴料金は350円!

 第3湯目は六戸温泉「六戸温泉」の湯。大浴場には湯の色の違う2つの湯船。地元の人たちでにぎわっていた。いつものように湯につかりながらみなさんの会話を聞いている。だが…、ほとんどわからない。まるで外国語を聞いているかのようだ。

 第4湯目は七百温泉「七百温泉」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。湯は温めで長湯できる。温泉内には床屋を併設している。

 十和田市に入り、十和田市内の温泉めぐりを開始する。

 第5湯目は十和田ポニー温泉「十和田ポニー温泉」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。別料金で露天風呂に入れる。1100mの大深度温泉だ。

 第6湯目は三本木温泉「三本木ラドン温泉」の湯。アルカリ性単純温泉で湯量は豊富。4つの湯船にはふんだんに湯が流れ込み、溢れ出ている。大浴場の奥にラドンの吸入室がある。

 第7湯目はみちのく温泉「みちのく温泉」の湯。大浴場の熱めの湯、温めの湯の2つの湯船に入る。含食塩泉。源泉は46・0度。

 第8湯目は十和田温泉「十和田温泉」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。かなり塩分の濃い濁り湯。寝湯でウトウトする。

 十和田市内からは県道45号→県道166号を行く。

 第9湯目は奥入瀬温泉「奥入瀬温泉」の湯。大浴場の湯にどっぷりつかる。湯量豊富。ここの湯は源泉そのまんま。湯から上がると受付のオバチャンと話した。オバチャンは「十和田の温泉の中ではここが一番よ!」と自信たっぷりの表情でそう言った。ここまでの9湯で湯につかるとすぐに腰をさすったが、すでにその効果は十分に出ている。痛みはほとんど消えた。だが雨はますます激しくなっている。

 十和田から国道4号で五戸に戻る。

 第10湯目は倉石温泉「倉石温泉」の湯。ここは大浴場の内風呂のみで有色の湯。かなり濃い塩分を含むナトリウムー塩化物泉。源泉は40・3度だ。

 第11湯目は野沢温泉「新郷温泉館」の湯。大浴場と露天風呂の湯につかる。ともに無色透明無味無臭の湯。

 五戸から国道4号→国道104号で八戸へ。その途中では第12湯目の福地温泉「バーデハウスふくち」の湯。大浴場と露天風呂。ここでも耳をすましてみなさんの会話を聞いていたが理解できず…。湯から上がると「焼きおにぎり」を食べた。

 八戸からは国道45号→国道338号で三沢へ。

 三沢は温泉天国。ここには何湯もの温泉がある。それらをかたっぱしから入っていくのだ。

 第13湯目は国道338号沿いの三陸温泉「三陸温泉」の湯。大浴場の無色透明の湯につかる。湯量豊富な温泉で、岩の湯口からドーッと湯が流れ出てくる。

 三沢の市街地に入ると太郎温泉「太郎温泉旅館」に飛び込みで行き、まずは宿を確保し、三沢の温泉めぐりをつづける。

 第14湯目は木崎野温泉「木崎野温泉」の湯。ここも湯量豊富で大浴場のツルツル湯につかった。

 第15湯目は古牧温泉「古牧元湯」。大岩を配した大浴場の湯につかる。浴室からは庭園を眺める。

 第16湯目はあおば温泉「あおば温泉」の湯。大浴場と露天風呂。大浴場には立湯もある。

 第17湯目は岡三沢温泉「岡三沢温泉」の湯。雨はいよいよ激しくなり、土砂降りだ。大浴場の湯につかっている間だけは、豪雨のような雨を忘れることができた。

 第18湯目は桂温泉「桂温泉」の湯。すさまじい雨をついて走り、大浴場の湯につかった。

 第19湯目は三沢空港温泉「三沢空港温泉」の湯。その名の通り、三沢空港に近い。ちょっと離れているので、豪雨の中を走るのが大変だった。それだけに大浴場の湯につかったときはホッとした気分。湯上りに「とろけるマンゴー」を飲んだ。

 いよいよ第20湯目。三沢温泉「三沢保養センター」の湯に入った。三沢の温泉群では一番のディープ系。大浴場の湯につかりながら、思わず「やったね!」の声が出た。湯から上がると、ありがたいことに雨は小降りになっていた。雨もついに根負けしたようだ。三沢温泉「三沢保養センター」の入浴料は250円だが、ここまで入った三沢の温泉はすべて入浴料が300円前後。入浴料が安く、営業時間も長く、きわめて入りやすい。どこも湯量が豊富だ。

 今晩の宿の太郎温泉に到着したのは21時30分。さっそく温泉銭湯「太郎温泉」の湯に入る。ここが第21湯目。ついに20湯を突破したのだ。湯から上がると、廊下でつながっている旅館に戻り、部屋で一人、乾杯。そのあと夕食の「コンビニ弁当」の「鶏釜飯」を食べた。けして楽な状況ではない中での「1日21湯」という新記録はうれしいものだった。

「あれはいったい、何だったの!?」
 というくらいに腰痛はまったく消えていた。

「もう大丈夫!」
 と、完治宣言。ぼくはここでも温泉のすごさを実感するのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 五戸まきば温泉「五戸まきば温泉」
朝食 五戸まきば温泉「五戸まきば温泉」 ご飯、味噌汁、ハムエッグ、明太子、切り干し大根、焼魚、青菜のおひたし、梅干、漬物
8時 五戸まきば温泉「五戸まきば温泉」を出発
2001湯目 五戸温泉「たんぼのゆっこ」(350円)
2002湯目 折茂温泉「ひば大浴場温泉」(350円)
2003湯目 六戸温泉「六戸温泉」(250円)
向山温泉(入浴のみ不可)
2004湯目 七百温泉「七百温泉」(300円)
2005湯目 十和田ポニー温泉「十和田ポニー温泉」(390円)
2006湯目 三本木温泉「三本木ラドン温泉」(350円)
2007湯目 みちのく温泉「みちのく温泉」(350円)
2008湯目 十和田温泉「十和田温泉」(390円)
2009湯目 奥入瀬温泉「奥入瀬温泉」(200円)
沢田温泉(休業中)
2010湯目 倉石温泉「倉石温泉」(350円)
2011湯目 野沢温泉「新郷温泉館」(350円)
剣吉温泉(休業中)
福田温泉(その他)
2012湯目 福地温泉「バーデハウスふくち」(390円)
昼食 福地温泉「バーデンハウスふくち」 焼きおにぎり(350円)
太陽温泉(廃業湯)
2013湯目 三陸温泉「三陸温泉」(250円)
2014湯目 木崎野温泉「木崎野温泉」(250円)
2015湯目 古牧温泉「古牧元湯」(300円)
2016湯目 あおば温泉「あおば温泉」(350円)
2017湯目 岡三沢温泉「岡三沢温泉」(250円)
2018湯目 桂温泉「桂温泉」(300円)
2019湯目 三沢空港温泉「三沢空港温泉」(280円)
2020湯目 三沢温泉「三沢保養センター」(250円)
21時30分 太郎温泉「太郎温泉旅館」(1朝食3825円)
2021湯目 太郎温泉「太郎温泉旅館」
夕食 コンビニ弁当
本日の走行距離数 219キロ
本日の温泉入浴数 21湯

五戸まきば温泉「五戸まきば温泉」の朝湯に入る「五戸まきば温泉」の朝食「五戸まきば温泉」を出発

五戸まきば温泉「五戸まきば温泉」の朝湯に入る 「五戸まきば温泉」の朝食 「五戸まきば温泉」を出発

五戸温泉「たんぼのゆっこ」折茂温泉「ひば大浴場温泉」六戸温泉「六戸温泉」

五戸温泉「たんぼのゆっこ」 折茂温泉「ひば大浴場温泉」 六戸温泉「六戸温泉」

七百温泉「七百温泉」十和田ポニー温泉「十和田ポニー温泉」三本木温泉「三本木ラドン温泉」

七百温泉「七百温泉」 十和田ポニー温泉「十和田ポニー温泉」 三本木温泉「三本木ラドン温泉」

十和田温泉「十和田温泉」奥入瀬温泉「奥入瀬温泉」倉石温泉「倉石温泉」

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福地温泉「バーデンハウスふくち」の「焼きおにぎり」三陸温泉「三陸温泉」木崎野温泉「木崎野温泉」

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古牧温泉「古牧元湯」岡三沢温泉「岡三沢温泉」桂温泉「桂温泉」

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三沢温泉「三沢保養センター」太郎温泉「太郎温泉旅館」で夕食の「コンビニ弁当を食べる

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