カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

温泉めぐり日本一周[168日目]

投稿日:2019年2月3日

西谷温泉の「温泉ドラマ」

九州編 39日目(2007年5月28日)

 楠温泉「豊後乃里」の朝湯に入り、8時に出発。国道210号沿いの「ローソン」で「おにぎり&お〜いお茶」の朝食を食べた。

 玖珠からは国道387号を北へ。

 第1湯目は七福温泉「宇戸の庄」の湯。ここはモール泉。北海道の十勝川温泉と似た湯だ。秘湯の雰囲気がたっぷりといった温泉で、自然の真っただ中にある。目の前には大岩がそそり立っている。

 第2湯目は上恵良温泉「上恵良温泉」の湯。大浴場と露天風呂。大浴場の大きな湯船は熱めの湯と温めの湯に仕切られている。薄い色つきの湯で無味無臭。

 第3湯目はいんない余温泉。ちょっと暗号めいた温泉地名だが、いんない(院内)のあまり(余)谷にある温泉なので「いんない余温泉」になる。大浴場と露天風呂。薄い色つきの湯。ここでは地元の人と「湯の中談義」。ぼくが神奈川県の伊勢原市から来たというと、その人は驚いたような声を出す。なんと妹さんが小田急線の伊勢原駅近くで美容エステの店をやっているという。世間は狭い!

 国道387号から県道27号に入り耶馬溪へ。

 第4湯目は西谷温泉。高台上の日帰り湯「西谷温泉」の湯に入る。内風呂のみ。浴室からは西谷の集落を見下ろす。ほぼ無色透明の湯は「つるつる湯」。ここでは痛い転倒…。洗い場でステーンと見事に転び、右足のスネをいやというほど湯船のふちにぶつけた。目から火花が飛び散るほどで、さすが「弁慶の泣き所」、しばらくは立ち上がれなかった。足首から膝までの間はあっというまに紫色になって腫れあがる。ここまでが西谷温泉の「温泉ドラマ」の第1幕。それにしてもバイクでの転倒でなくてよかった!

「温泉ドラマ」の第2幕は食堂で。ズキズキと痛む足をひきずって食堂に行き、「団子汁定食」の昼食にする。ここでちょっとしたトラブル。生ビールを持ってこられた年寄りが「いらん!」といって突き返す。「でも、食券は生ビールなのですが…」といって係りの女性は困ったような顔をする。年寄りはビンビールを飲みたかったようだ。きっと間違って「生ビール」を押してしまったのだろう。結局、係りの女性はビンビールの栓を抜いて持ってきた。それをひと言もいわずにプイと横を向いて受け取る年寄り。ぼくは「団子汁定食」を食べながら、そんなやりとりの一部始終をさりげなく見ている。

 テレビドラマなどより、よっぽどおもしろい「温泉ドラマ」が終わったとき、「こういう年寄りにはなりたくない!」と思った。年寄りが嫌われるのはこの「頑なさ」。言葉を変えれば柔軟性のなさだ。年寄りというのは何も歳ではないと思っている。若者にだって年寄はいる。人間、やわらかさを失ったとき、年寄りになる。旅とは最高の勉強の場だ。いろいろな人たちに出会えるし、出会ういろいろな人たちの生き様から教えられることはきわめて多く、また大きい。と同時に、「このようにはなりたくない」と反面教師的に教えられることもある。

 西谷温泉での「温泉ドラマ」の第3幕は大広間。昼食後、「ちょっとひと休み」で、畳の上でゴロンと横になった。ところがそのまま寝込んでしまい、目がさめたのは何と1時間後…。カソリさん、大分、お疲れのよう。「しまった…」と思ったが、もう遅い。しかしこの「1時間寝」の気持ちよさといったらなく、前日からの湯疲れが癒されるような思い。「まあ、いいか」で気持ちを切り替え西谷温泉を出発した。

 深耶馬渓へ。

 第5湯目は錦谷温泉「華じ花」の湯。内風呂と露天風呂。茶色っぽい湯の色。ほぼ無味無臭。まわりの森がきれいだ。

 第6湯目は折戸温泉「折戸温泉」の湯。ここは内風呂のみ。若干の色つき湯でぬめりがある。湯船には息をついて湯が流れ込んでいる。

 第7湯目は深耶馬渓温泉の日帰り湯「もみじの湯」。大浴場と東屋風の屋根つき露天風呂。ともにゆったりと湯につかれた。ここの湯も若干の色つき湯。

 深耶馬渓からは裏耶馬渓へ。耶馬渓には「本」、「深」、「裏」とあるのだ。

 裏耶馬渓温泉では「憩いの家」に行ったが休業中で入れず。温泉民宿「淵の上」に行くと、「まだお湯を溜めていないので」ということで入れなかった。ということで、裏耶馬渓に近い下河内温泉が第8湯目になった。下河内温泉は民家風の「大衆浴場」。ごく普通の家に「もらい湯」に行くような感じで湯に入った。ここの湯はいい。加水、加温、循環、消毒、入浴剤、一切なし。自家源泉そのまんまの湯なのだ。

 本耶馬渓に出ると、国道212号で日田方向へ。

 第9湯目はなかま温泉「なかま温泉」の湯。道の駅「やまくに」の隣にある。ここは内風呂のみ。ツルツル湯で湯量豊富。

 第10湯目は守実温泉「やすらぎの郷」の湯。明るい浴室。広々とした湯船。湯から上がると、レンコン、サツマイモ、ニンジン、カボチャ、ナス、シイタケなどの入ったボリューム満点の「万葉丼」を食べた。

 県道43号で玖珠へ。

 第11湯目はかまどヶ岩温泉「でんろくの湯」。ここは大深度温泉で地下1000mの湯。岩風呂の湯にどっぷりつかる。窓からは田植えの終わった水田を見る。

 第12湯目は鶴川温泉「鶴川温泉」の湯。内風呂と露天風呂。ここは山中の温泉で気持ちよく入れた。

 20時50分、今晩の宿、玖珠温泉「ホテル清流」に到着した。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 楠温泉「豊後乃里」
8時 楠温泉「豊後乃里」を出発
朝食 「ローソン」のおにぎり&お〜いお茶
1679湯目 七福温泉「宇戸の庄」(300円)
1680湯目 上恵良温泉「上恵良温泉」(300円)
1681湯目 いんない余温泉「いんない余温泉」(250円)
中島温泉(定休日)
1682湯目 西谷温泉「西谷温泉」(300円)
昼食 西谷温泉「西谷温泉」の「団子汁定食」(790円)
1683湯目 錦谷温泉「華じ花」(300円)
1684湯目 折戸温泉「折戸温泉」(200円)
奈女川温泉(廃業湯)
1685湯目 深耶馬渓温泉「もみじの湯」(500円)
裏耶馬渓温泉「憩の家」(休業中)
1686湯目 下河内温泉「下河内温泉」(300円)
山移温泉(定休日)
1687湯目 なかま温泉「なかま温泉」(300円)
1688湯目 守実温泉「やすらぎの郷」(400円)
夕食 守実温泉「やすらぎの郷」の「万葉丼」(800円)
1689湯目 かまどヶ岩温泉「でんろくの湯」(500円)
1690湯目 鶴川温泉「鶴川温泉」(250円)
20時50分 玖珠温泉「ホテル清流」(1泊朝食5925円)
1691湯目 玖珠温泉「ホテル清流」
本日の走行距離数 161キロ
本日の温泉入浴数 13湯

楠温泉「豊後乃里」の朝湯に入る朝食は「ローソン」の「おにぎり&お〜いお茶」七福温泉「宇戸の庄」の露天風呂

楠温泉「豊後乃里」の朝湯に入る 朝食は「ローソン」の「おにぎり&お〜いお茶」 七福温泉「宇戸の庄」の露天風呂

上恵良温泉「上恵良温泉」「上恵良温泉」の湯西谷温泉「西谷温泉」

上恵良温泉「上恵良温泉」 「上恵良温泉」の湯 西谷温泉「西谷温泉」

「西谷温泉」の「団子汁定食」これが「団子汁」中島温泉には入れず

「西谷温泉」の「団子汁定食」 これが「団子汁」 中島温泉には入れず

錦谷温泉「華じ花」「華じ花」の露天風呂折戸温泉「折戸温泉」

錦谷温泉「華じ花」 「華じ花」の露天風呂 折戸温泉「折戸温泉」

深耶馬渓温泉「もみじの湯」「もみじの湯」の大浴場「もみじの湯」の露天風呂

深耶馬渓温泉「もみじの湯」 「もみじの湯」の大浴場 「もみじの湯」の露天風呂

耶馬渓を行く下河内温泉「下河内温泉」の湯山国川の流れ

耶馬渓を行く 下河内温泉「下河内温泉」の湯 山国川の流れ

なかま温泉「なかま温泉」「なかま温泉」の湯守実温泉「やすらぎの郷」

なかま温泉「なかま温泉」 「なかま温泉」の湯 守実温泉「やすらぎの郷」

「やすらぎの郷」の「万葉丼」かまどヶ岩温泉「でんろくの湯」の大浴場鶴川温泉「鶴川温泉」

「やすらぎの郷」の「万葉丼」 かまどヶ岩温泉「でんろくの湯」の大浴場 鶴川温泉「鶴川温泉」

今晩の宿、玖珠温泉「ホテル清流」に到着

今晩の宿、玖珠温泉「ホテル清流」に到着    

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