カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

温泉めぐり日本一周[99日目]

投稿日:2018年5月3日

夢のような混浴に

西部編 50日目(2007年2月28日)

 焼津くろしお温泉の「かんぽの宿 焼津」は高台にあるので、朝湯がよかった。展望大浴場の湯につかりながら、朝日を浴びて輝く焼津の町並みを見下ろした。遠洋漁業の基地にもなっている焼津漁港や駿河湾の大海原を一望。湯から上がると朝食。バイキングだ。野菜サラダをたっぷり食べたあと、黒はんぺんや静岡おでん、マグロ、シラスといった「焼津風」を食べる。とくにギュッと身の締まった黒はんぺんは強く焼津を感じさせた。

 さー、出発だ。「かんぽの宿 焼津」からの下りはかなりの急坂。そこでブルーの車とすれ違った。その瞬間、ピピッと感じるものがあり、その先でジェベルを停めた。するとその車はUターンして戻ってきた。「ゆーゆーさん」だ。今日は一日、つきあってくれるという。こうして「ゆーゆーさん」との温泉めぐりがはじまった。

 静岡市内から安倍川の上流へ。

 第1湯目は梅ヶ島新田温泉の日帰り湯「黄金の湯」。大浴場と露天風呂に入る。湯から上がると、「ゆーゆーさん」差し入れの「リポビタンD」で乾杯。つづいて第2湯目の梅ヶ島温泉では「泉屋旅館」の湯に入った。若干の白濁した湯。飲泉可。湯から上がったところで女将さんの話を聞いたが、「温泉はまるで生き物。毎日、すこしづつ違うんですよ」の一言が印象的だった。

 静岡から清水に舞台を移し、第3湯目、西里温泉の日帰り湯「やませみの湯」に入った。大浴場と露天風呂。湯から上がったところで昼食。ぼくは「うな丼」、「ゆーゆーさん」は「中華丼」を食べたが、ともに安かった。「うな丼」は650円!

 第4湯目は吉原温泉。「吉原」といえば大昭和製紙のある富士市の吉原が有名だが、清水にもあるので、「富士吉原」に対して「清水吉原」という呼び方をしている。

 ここでは一軒宿の「かつら館」で入浴を頼んだ。すると女将さんは「男湯は湯を落としてしまっているので、女湯にしか入れませんよ」という。それでよかったら「どうぞ」という。最初はぼくが入り、そのあとで「ゆーゆーさん」が入ることにした。ところが「ゆーゆーさん」は「混浴でもかまわない」という。

 こうして夢のような混浴とあいなった。

「ゆーゆーさん」の透き通るほどの色白の肌がピンクに染まっていく。それを目の前で見るのだからもうたまらない。吉原温泉は第899湯目。何とも忘れられない温泉になった。

 清水からは東名で御殿場へ。

 第5湯目は御殿場乙女温泉の日帰り湯「ごてんば市温泉会館」の湯。浴室からの眺めはすばらしい。きれいなシルエットになった富士山の裾野には御殿場の町明かりが灯りはじめた。

 第6湯目は小山温泉。ここが「本州西部編」最後の温泉になる。町役場そのまんまといった感じの小山温泉「小山町健康福祉会館」の湯に入った。内風呂のみ。湯から上がると、「ゆーゆーさん」の差し入れの「安倍川もち」を一緒に食べた。あんの甘さが体にしみ込んでいく。

 駿河小山から国道246号を走り、松田へ。東名の大井松田ICの前にある「大松鮨」で夕食。「握りずし」を食べた。ここでお別れ「ゆーゆーさん」とのお別れだ。

 大井松田ICから東名→首都高と走り、22時20分、東京・日本橋に到着。「本州西部編」の終了だ。

 この寒空の中、昭文社の井沢さんと若林さん、デザイナーの大熊さんが出迎えてくれた。さらにバイクを走らせて中村さんも来てくれた。中村さんは信州で3度の出会いを繰り返した「よかさん」の義理の弟さん。

 1万キロもの長距離をノントラブルで走りきってくれたスズキDJEBEL250XCに「ジェベルよ、ありがとう!」と声をかけ、みなさんと別れ、神奈川県伊勢原市の自宅へと戻っていくのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 焼津くろしお温泉「かんぽの宿 焼津」
朝食 焼津くろしお温泉の「かんぽの宿 焼津」 バイキング
9時 焼津くろしお温泉「かんぽの宿 焼津」を出発
「ゆーゆーさん」との出会い
895湯目 梅ヶ島新田温泉「黄金の湯」(500円)
896湯目 梅ヶ島温泉「泉屋旅館」(500円)
金山温泉 入れず
コンヤ温泉 入れず
わらびの温泉 入れず
油山温泉 入れず
897湯目 西里温泉「やませみ」(500円)
昼食 西里温泉「やませみ」 「うな丼」(650円)
興津川温泉 入れず
898湯目 吉原温泉「かつら館」(700円)
「ゆーゆーさん」との混浴
899湯目 御殿場乙女温泉「ごてんば市温泉会館」(500円)
900湯目 小山温泉「ふじみセンター」(300円)
神奈川県に入る
夕食 大井松田IC前の「大松鮨」 「握りずし」(1450円)
「ゆーゆーさん」との別れ
東京都に入る
22時20分 日本橋に到着。「本州西部編」、終了!
本日の走行距離数 253キロ
本日の温泉入浴数 6湯 

焼津くろしお温泉「かんぽの宿 焼津」から早朝の焼津を見下ろす「かんぽの宿 焼津」の朝湯に入る「かんぽの宿 焼津」の朝食

焼津くろしお温泉「かんぽの宿 焼津」から早朝の焼津を見下ろす 「かんぽの宿 焼津」の朝湯に入る 「かんぽの宿 焼津」の朝食

梅ヶ島新田温泉「黄金の湯」「ゆーゆーさん」差し入れの「リポビタンD」で乾杯!梅ヶ島温泉「泉屋旅館」の湯

梅ヶ島新田温泉「黄金の湯」 「ゆーゆーさん」差し入れの「リポビタンD」で乾杯! 梅ヶ島温泉「泉屋旅館」の湯

梅ヶ島温泉でわらびの温泉には入れず西里温泉「やませみ」

梅ヶ島温泉で わらびの温泉には入れず 西里温泉「やませみ」

「やませみ」の「うな丼」御殿場乙女温泉「ごてんば市温泉会館」から見る御殿場の夜景本州西部編最後の小山温泉「ふじみセンター」。第900湯目!

「やませみ」の「うな丼」 御殿場乙女温泉「ごてんば市温泉会館」から見る御殿場の夜景 本州西部編最後の小山温泉「ふじみセンター」。第900湯目!

「ゆーゆーさん」差し入れの「安倍川もち」を一緒に食べる大井松田IC前の「大松鮨」の「握りずし」東京・日本橋に到着!

「ゆーゆーさん」差し入れの「安倍川もち」を一緒に食べる 大井松田IC前の「大松鮨」の「握りずし」 東京・日本橋に到着!

Comments

Comments are closed.

  • イベント情報

    キャンプミーティングinならは
    2018年9月8日
    日時:2018年9月8日
         15:00受付開始
       9日 復興ツーリング

    会場:天神岬スポーツ公園
       キャンプ場
       福島県楢葉町

    参加費:1,000円(テント泊)
        500円(日帰り)
        小学生以下は無料

    事前登録:登録フォーム

    問合せ:焚き火night事務局
       (担当:渡辺哲)
    https://www.facebook.com/
    akirawatanabe.790
  • ツイッター

  • 新刊紹介


    風まかせ No.69
    7月6日発売

    焚火日和


    アンダー400 No.70
    6月6日発売

    賀曽利隆の日帰り林道ガイド

    いわき中央編

  • ツーリングマップル

    ツーリング情報満載の地図
    「ツーリングマップル」

    北海道東北関東 甲信越

    中部 北陸関西

    中国・四国九州 沖縄

    2018年度版発刊に寄せて
    リング式、文字の大きな
    「ツーリングマップルR」

    北海道東北関東 甲信越

    中部 北陸関西

    中国・四国九州 沖縄

    2018年度版発刊に寄せて
  • おすすめの一冊


    風をあつめて、ふたたび。
    文:中部博 写真:武田大祐
    平原社

    「すばらしい写真の数々に感動!
    真っ赤な夕日を背にしたカソリ(P228〜P229)も登場しています。
    ぜひともご覧ください」(賀曽利隆)

  • おすすめの一冊


    「日本と違った世界を実際に見ることは、お金では決して買えない、かけがえのない体験です。その後の人生、生き方にもきっと、大きな影響を与えてくれるはずです。ぜひとも、一人でも多くのみなさんが、海外へ飛び出してほしいと願っています。もちろん、僕もまだまだ、走り続けますよ!」

    (賀曽利隆)

    7月24日発売
    360ページ
    出版社:ラピュータ
    価格:1800円+税

  • 3.11 応援ステッカー

    フォトグラファー小原信好さんが、東北応援ステッカーを作成しました。興味のある方はぜひ小原さんのブログ
    http://ameblo.jp/hokkaider/entry-10852098083.html

    をチェックしてください。ステッカーの元データは上記の写真をクリックすることでもダウンロードできます。
Scroll Up