カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

温泉めぐり日本一周[87日目]

投稿日:2018年3月12日

まさか男性からチョコをもらうとは

西部編 38日目(2007年2月16日)

 大沢温泉「ホテルフルーツフラワー」2階の「バーデンハウス」の朝湯に入る。

 露天風呂は円形の石造りの湯船。赤褐色の湯。朝日を浴びて、金色に光っている。有馬温泉と同じような湯の色で塩分が濃い。ここでは地元の「和尚さん」と一緒になった。毎日のようにここの朝湯に入りにきているという。温泉にもじつに詳しい方。有馬温泉とは同じ湯脈にある温泉なので、同じような泉質なのだという。

 ここを掘るときは、有馬温泉とずいぶんともめたらしい。「(最後は)お上が勝ちました」といって笑う。ここは公共の温泉施設。天下の有馬温泉も「お上」にはかなわなかったということらしい。

 戦時中のモノのない時代、塩分の濃い有馬温泉の湯からは塩を取っていたという。そんな話も「和尚さん」から聞いた。湯から上がると、1階のレストラン「カトレア」で朝食を食べ、9時45分に出発。

 第1湯目は吉川温泉の日帰り湯「よかたん」。到着は10時前で、ほとんど待つことなく「一番湯」に入れた。「一番湯」に合わせて2台の観光バスがやってきた。入浴客が続々と降りてきたが、彼らが入る前に大浴場と庭園露天風呂に入った。

 吉川温泉からは国道428号を南下。山陽道の高架をくぐり抜け、岩谷峠を越える。けっこな勾配。峠を越え、下っていくと前方には六甲山地の山並みが見えてくる。斜面にはびっしりと家々が建ち並んでいる。「神戸が近い!」と思わせる光景。

 第2湯目は丹生山田の里温泉の日帰り湯「銀河の湯」。ここは「みのたにグリーンスポーツホテル」内にある。スズキDJEBEL250を駐車場に停めて「銀河の湯」に入ろうとしたとき、「カソリさんですよね」と声をかけられた。会社の研修でやって来たという明石英司さん。

「いつも読ませてもらってます。応援していますよ」の明石さんの一言がうれしい。花粉症でクシャクシャの顔を見られる恥ずかしさも、一瞬にして吹き飛んだ。「花粉症なんかに負けられないゾ」という気持ちになり、急に元気が出てくる。「人に会うこと」、それが一番の薬だ。明石さんはライダーでスズキのDR−Z400Sに乗っている。

 明石さんと握手をかわして別れ、「銀河の湯」に入る。10時30分から14時30分まではサービスタイムで入浴料は半額の400円。ラッキー。大浴場と大露天風呂に入る。さんさんと降り注ぐ日の光を浴びながら露天風呂の湯につかるのは何とも気持ちがいい。湯から上がると大広間で昼食。「きつねうどん」を食べた。麺の腰の強さと麺の太さの不ぞろいが「手打ち」を感じさせた。

 第3湯目は鹿之子温泉の日帰り湯「からとの湯」。大浴場と露天風呂。露天風呂の湯は若干の色つき。2つの壺湯もある。

 第4湯目は有馬温泉だ。

 ここは「日本書紀」にも登場する日本屈指の古湯。和歌山県の白浜温泉、愛媛県の道後温泉と並ぶ「日本三古湯」として知られている。さらに群馬県の草津温泉、岐阜県の下呂温泉と並ぶ「日本三名泉」でも知られている。

 そんな有馬温泉では温泉街の狭い道を走り、日帰り湯「金の泉」を通り過ぎたところでジェベルを停めると、温泉旅館「角の坊」の湯に入った。有馬温泉には「坊」のつく温泉宿が何軒もある。鎌倉時代、禅僧の仁西が12の坊をつくった名残なのだという。「角の坊」の露天風呂は「金泉」。濃い赤褐色の湯で塩分が濃い。いかにも有馬温泉という感じの湯だった。

 第5湯目は八多温泉。大規模なショッピングセンターの一角に日帰り湯の「北神戸ぽかぽか温泉」がある。ここでは「カソリ捕獲」の澤谷さんがぼくを待ち構えていた。ぼくが有馬温泉の次にここに来るということをよくぞ読んだものだ。その推理力、推察力に驚かされてしまう。

 澤谷さんは「温泉大好き党」。仕事の合間に日帰りでの温泉めぐりを繰り返している。そんな澤谷さんからはチョコレートの差し入れ。「カソリさん、バレンタインチョコです。女性からでなくて申し訳ないけど」。いやー、まさか男性からバレンタインチョコをもらうとは…。初めての経験だ。

「北神戸ぽかぽか温泉」の湯には澤谷さんと一緒に入った。露天風呂は有馬温泉の「金泉」と同じような湯。湯から上がると休憩室で温泉談義に花を咲かせたが、澤谷さんはこのエリアの温泉には精通している。

 澤谷さんの見送りを受け、第6湯目の鹿之子温泉「かのこの湯」へ。さきほどの「からとの湯」と同じ「鹿之子温泉」だが、同じ温泉会社の経営で、「かのこの湯」が本店、「からとの湯」が支店といった関係のようだ。「かのこの湯」と「からとの湯」は別々の場所にあるので、「かのこの湯」は新たにカウントする。この日はサービスデーだとのことで、入浴料は半額の300円。そのせいもあるのだろう、大浴場も露天風呂も大混雑の盛況ぶりだった。

 第7湯目は三田温泉「熊野の郷」の湯。大浴場と庭園露天風呂に入る。高台にある温泉施設で、そこから見下ろす三田盆地の眺めがいい。

 第8湯目は有馬富士温泉「花山乃湯」。大浴場と露天風呂。大浴場は石造りの湯船で、露天風呂は木造りの湯船。湯から上がると、「天丼&味噌汁」の夕食を食べた。

 21時、今晩の宿、みき槙山温泉の「グリーンピア三木」に到着だ。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 大沢温泉「ホテルフルーツフラワー」
朝食 大沢温泉「ホテルフルーツフラワー」 バイキング
9時45分 大沢温泉「ホテルフルーツフラワー」を出発
787湯目 吉川温泉「よかたん」(600円)
788湯目 丹生山田の里温泉「銀河の湯」(400円)※時間帯により半額
「明石さん」との出会い
昼食 丹生山田の里温泉「銀河の湯」 「きつねうどん」(450円)
789湯目 鹿之子温泉「からとの湯」(700円)
790湯目 有馬温泉「角の坊」(1000円)
791湯目 八多温泉「北神戸ぽかぽか温泉」(700円)
「澤谷さん」との出会い
792湯目 鹿之子温泉「かのこの湯」(300円)※感謝デーで割引料金
793湯目 三田温泉「熊野の郷」(850円)
794湯目 有馬富士温泉「花山乃湯」(600円)
夕食 有馬富士温泉「花山乃湯」 「天丼&味噌汁」(580円)
21時 みき槙山温泉「グリーンピア三木」(1泊朝食7950円)
795湯目 みき槙山温泉「グリーンピア三木」
本日の走行距離数 140キロ
本日の温泉入浴数 9湯

大沢温泉「ホテルフルーツフラワー」の朝湯に入る「ホテルフルーツフラワー」の朝食「ホテルフルーツフラワー」を出発

大沢温泉「ホテルフルーツフラワー」の朝湯に入る 「ホテルフルーツフラワー」の朝食 「ホテルフルーツフラワー」を出発

吉川温泉「よかたん」「よかたん」の露天風呂丹生山田の里温泉「銀河の湯」

吉川温泉「よかたん」 「よかたん」の露天風呂 丹生山田の里温泉「銀河の湯」

「明石さん」との出会い「銀河の湯」の「きつねうどん」鹿之子温泉「からとの湯」

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有馬温泉「角の坊」の湯八多温泉「北神戸ぽかぽか温泉」「澤谷さん」との出会い

有馬温泉「角の坊」の湯 八多温泉「北神戸ぽかぽか温泉」 「澤谷さん」との出会い

「澤谷さん」からの差し入れ鹿之子温泉「かのこの湯」三田温泉「熊野の郷」

「澤谷さん」からの差し入れ 鹿之子温泉「かのこの湯」 三田温泉「熊野の郷」

ジェベルの後輪がパンク。三田の「後藤オートショップ」でパンク修理をしてもらう有馬富士温泉「花山乃湯」「花山乃湯」の「天丼&味噌汁」

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