カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

環日本海ツーリング[45]

Posted on | 2012年4月16日

山が海に迫る険しい海岸線が連続する

 酒田駅に戻ってきた。ここからは羽越本線でさらに日本海を南下していく。
 13時03分発の村上行きに乗車する。
 2両編成のディーゼルカー。車内はガラガラ。おまけにボックスシートなので車窓の風景を存分に見られる。
 酒田を出ると最上川の鉄橋を渡り、余目、鶴岡と通り、羽前大山を過ぎると平野から山地に入っていく。三瀬を過ぎると日本海が見えてくるが、山が海まで迫っているのでトンネルが連続する。
 小波渡、五十川、温海温泉と日本海の駅に停まり、14時28分、鼠ヶ関に到着。ここが山形県最後の駅になる。
 鼠ヶ関を過ぎると新潟県に入り、府屋、勝木と通り、列車は日本海の景勝地、笹川流れを行く。水平線上には粟島が見えている。ここも山々が海に落ち込んでいるのでトンネルが連続する。笹川流れの中心、桑川を過ぎ、下海府から上海府へ。海岸線を鉄路と平行して国道345号が走っている。
 次第に海に迫る山並みがゆるやかになり、三面川を渡り、15時17分、列車は終点の村上に到着した。

酒田駅に戻ってくる
村上行きの列車


鼠ヶ関駅
新潟県に入る


日本海の海岸を行く
府屋駅


水平線上に粟島を見る
笹川流れの中心、桑川駅


村上駅に到着


環日本海ツーリング[44]

Posted on | 2012年4月15日

鳥海山の恵みは沿岸にももたらされている

 羽越本線の酒田行き電車は、県境の三崎を越えて山形県に入った。
 最初の駅は女鹿。女鹿の家並みの中央には鳥海山の湧水、「神泉の水」がある。女鹿のみなさんにとってはなくてはならない湧水。飲水から洗濯まで6つに仕切られて使われている。このあたりの日本海一帯には鳥海山からの膨大な湧水が湧き出ているとのことで、湧き出し口の周辺は名産の岩ガキの産地になっている。
 日本海沿いの湯ノ田温泉の温泉旅館前を通り、吹浦駅に到着。ここには出羽国の一の宮、大物忌神社の里宮がある。本宮は鳥海山の山頂だ。
 吹浦を過ぎると列車は庄内平野に入っていく。鳥海山は大きく見えてくるが、残念ながらすっぽりと雲がかかっている。

秋田県から山形県に入る
吹浦駅


鳥海山はすっぽりと雲で覆われている
広々とした庄内平野を行く


 遊佐、南鳥海、本楯と通って11時39分、酒田に到着。ここでは1時間以上の待ち時間があるので駅を出た。
 駅近くの食事処「さわぐち」で昼食。「さわぐち定食」(1575円)を食べた。
 刺身、焼き魚、天ぷら、茶碗むし…と、時間を気にすることなく、ゆったり気分で食べられた。

遊佐駅
南鳥海駅


酒田に到着
酒田駅


酒田の大獅子
酒田に来れば美人に会える!?


食事処「さわぐち」で昼食
「さわぐち定食」をいただきまーす!


環日本海ツーリング[43]

Posted on | 2012年4月14日

奥の細道を車窓から想う

 羽越本線の酒田行きは羽後本荘駅にほとんど停車することなく、10時34分に発車。
 次の西目駅を過ぎると、右手にはまた日本海が見えてくる。天気が回復し、青空が顔をのぞかせている。

羽後本荘駅を出発
西目駅


 仁賀保、金浦と通り、「奥の細道」の舞台の象潟へ。
 沿線の水田には九十九島跡のこんもりと盛上がった小丘がいくつか見える。
 電車は蚶満寺前の踏み切りを通過。この蚶満寺が「奥の細道」の干満珠寺になる。
 10時58分、象潟着。
 象潟駅を過ぎると左手には雲をかぶった鳥海山が見えてくる。「奥の細道」の「この寺(干満珠寺)の方丈に座して簾を捲けば、風景一眼の中に尽きて、南に鳥海、天を支え、その影映りて江にあり」の鳥海山だ。

日本海が見えてくる
仁賀保駅


象潟の九十九島跡
象潟駅


 上浜駅、小砂川駅と通っていくが、この一帯は鳥海山の裾野が日本海に落ち込むところ。その先端は断崖となって海に落ち、日本海の海岸は岩礁地帯になっている。
 秋田県側最後の駅、小砂川を過ぎると県境の三崎を越えて山形県に入っていくが、残念ながら三崎の絶景は車窓からは見られない。

上浜駅
日本海の海岸を見下ろす


秋田県側最後の小砂川駅


環日本海ツーリング[42]

Posted on | 2012年4月13日

秋田からは羽越本線で日本海沿岸を行く

 大館発8時09分の快速秋田行きに乗る。3両編成の電車。五能線と分岐する東能代駅、男鹿線と分岐する追分駅を通り、9時42分、秋田に到着。

大館駅を出発
秋田駅で羽越本線の酒田行きに乗り換える


「青森→秋田」間は奥羽本線だが、ここからは日本海沿いの羽越本線を行く。
 奥羽本線は内陸の大曲、横手、湯沢と通って山形県に入り、新庄、山形、赤湯を通り、米沢から奥羽山脈を越えて福島駅で東北本線に合流。奥羽本線に沿って国道13号が走っている。旧道でいえば羽州街道だ。
 秋田発9時51分の酒田行きに乗る。2両編成の電車。秋田の市街地を走り抜け、雄物川を渡り、新屋駅を過ぎると日本海が見えてくる。稚内以来の日本海。うれしいことに雨は上がった。列車旅でも雨が止むとうれしい。
 桂根駅を過ぎると電車は日本海に沿って走る。次の下浜駅は駅前が下浜海水浴場。次の道川駅も駅前が道川海水浴場。道川駅は「日本一周」で駅泊したことがあるのでなつかしい。その次の岩城みなと駅までは、電車は日本海の海岸線を行く。鉄路に沿って国道7号が走っている。

日本海が見えてくる
下浜駅


日本海の海岸線を行く
道川駅を過ぎたところで見る日本海


岩城みなと駅を過ぎたところで見る日本海


 岩城みなと駅を過ぎるといったん日本海を離れ、羽後亀田駅、折渡駅、羽後岩谷駅を通って本荘へ。羽後亀田駅は岩城氏の城下町、亀田に近い。折渡駅を過ぎると列車は折渡峠を貫く折渡トンネルに入っていく。羽後岩谷駅には駅前温泉の「ぽぽろっこ」がある。
 電車は本吉川の鉄橋を渡って本荘の町に入り、10時33分、羽後本荘駅に到着した。

羽後亀田駅
羽後本荘駅に到着


環日本海ツーリング[41]

Posted on | 2012年4月12日

秋田犬の故郷に忠犬ハチ公を発見

 6時51分、弘前駅に到着すると、あわただしく大館行きの3両編成の電車に乗り換えた。
 6時54分、弘前駅を出発。大鰐温泉駅を過ぎると、津軽平野から山中に入っていく。
 奥羽本線は東北の2大街道のひとつ、羽州街道に沿った鉄路だが、碇ヶ関駅を過ぎたところでは津軽街道(国道282号)が羽州街道と分岐し、坂梨峠を越えて盛岡に通じている。
 碇ヶ関駅の次は青森県最後の津軽湯の沢駅。ここは湯ノ沢温泉の下車駅だ。

弘前から大館行きに乗る
津軽湯の沢駅


 津軽湯の沢駅を過ぎると青森・秋田県境の矢立峠を貫く矢立トンネルに入っていく。長いトンネルを抜け出ると秋田県。青森は曇だったが秋田は雨。峠下の陣場駅を通り、7時36分、大館駅に到着。次の秋田行きまで30分以上の時間があるので改札口を出た。
 大館は大館盆地の中心地。雨の駅前を歩いた。
 大館駅前には「忠犬ハチ公」の像が建っている。忠犬ハチ公像といえば東京の渋谷駅前が有名だが、忠犬ハチ公の生まれ故郷は大館。大館の近郊には忠犬ハチ公の生家が残っている。
 大館駅前には「秋田犬」の像も建っている。大館は秋田犬の故郷。町を貫く国道7号沿いには「秋田犬会館」がある。そこは秋田犬のすべてがわかる資料館。秋田犬のファンには見逃せないところだ。

秋田県に入ると雨が降っている
車窓を流れていく秋田県側の風景


陣馬駅
大館駅に到着


大館駅
大館駅前の「忠犬ハチ公」の像


大館駅前の「秋田犬」の像


環日本海ツーリング[40]

Posted on | 2012年4月11日

日本海へ向かう奥羽本線へ乗り継いでいく

 札幌発の急行「はまなす」は5時40分、青森に到着。いったん青森駅を出て、早朝の駅前を歩く。コンビニで弁当とお茶、新聞を買い、駅に戻った。

札幌発の急行「はなます」、青森駅に到着
青森駅の跨線橋


青森駅から見る青森ベイブリッジ
青森駅前を歩く


青森駅に戻ってくる
弘前行きの電車に乗る


 青森からは日本海経由で東京に向かう。
 6時09分発の奥羽本線の弘前行きに乗り込む。6両編成の電車はガラガラ。さっそく新聞を読みながらコンビニ弁当の朝食を食べる。
 青森を出発すると次は東北新幹線の終着、新青森駅。ここから新函館駅までの北海道新幹線の開通が待ち遠しい。
 電車は津軽新城、鶴ヶ坂と通り、大釈迦峠の新大釈迦トンネルを抜け、津軽平野に下っていく。大釈迦、浪岡と過ぎると、広々とした津軽平野の水田の向こうに津軽富士の岩木山が見えてくる。
 五能線の分岐する川部駅を過ぎ、6時51分、電車は終点の弘前に到着した。

車内でコンビニ弁当の朝食
車窓から見る津軽富士の岩木山


弘前の町に入っていく
終点の弘前駅に到着


環日本海ツーリング[39]

Posted on | 2012年4月10日

寝台車に揺られ津軽海峡を渡る

 青森行きの急行「はまなす」は7両編成。そのうち2両は寝台車(B寝台)。札幌から函館までは千歳線→室蘭本線→函館本線というルートで、ディーゼルカーに牽引されていく。函館から青森までは海峡線で電気機関車に牽引される。
 途中駅の到着時間は次のようになる。

22時00分 札幌発
22時11分 新札幌着
22時36分 千歳着
22時40分 南千歳着
23時03分 苫小牧着
23時50分 東室蘭着
0時17分 伊達紋別着
1時03分 長万部着
2時52分 函館着
3時22分 函館発
5時40分 青森着

 急行「はまなす」は定刻通り札幌を出発したが、上段のベッドに横になると酔いも手伝ってすぐに寝込んでしまった。函館でディーゼルカーを電気機関車に替えるので30分、停車したので目が覚めた。次に目を覚ましたのは夜が明けてから。列車はすでに津軽海峡トンネルを抜け、津軽半島を走っていた。
 青森駅到着も定刻通りで1分の遅れもなかった。

急行「はまなす」、札幌駅を出発!
目を覚ますと列車は津軽半島を走っていた


青森駅に到着
青森駅に到着した急行「はまなす」


「函館→青森」間は電気機関車


環日本海ツーリング[38]

Posted on | 2012年4月9日

ゆきちゃーん、ご馳走さま!

 岩見沢駅では15時35分発の小樽行きに乗り換える。3両編成の電車。札幌を過ぎると快速になる区間快速の「いしかりライナー」だ。
 岩見沢を出ると江別を通り、札幌近郊の町々を通り過ぎて16時18分、札幌に到着。札幌駅からは地下鉄南北線で平岸駅へ。そこには「ゆきちゃん」が出迎えに来てくれていた。なつかしの再会。その美貌には少しの衰えもない。

岩見沢駅
小樽行きに乗る


札幌に到着!
札幌駅


地下鉄南北線の平岸駅
平岸の交差点


「カソリさん、どう、アタシの美脚!」
 といわんばかりのカラフルな超ミニ姿。
「ゆきちゃん」とは嬉野夕起子さんのことで、バイク誌にもしばしば登場する女性ライダー。抜群の行動力で日本所狭しと駆けめぐっている。「日本一周」をもう何回したことか。本職は指圧師で「東日本大震災」の被災地に駆けつけ、ずいぶんとボランティア活動もした。
 ゆきちゃんの新婚旅行はタンデムでの「日本一周」。タンデムというと男性が女性を後ろに乗せることが多いが、嬉野家の場合は逆で、ゆきちゃんが旦那を後ろにのせた。その旦那というのは人気テレビ番組「水曜どうでしょう!」の嬉野ディレクター。
「ねー、カソリさん、聞いてよ。最近、うちの亭主はかなり有名で、知らない人に、えー、嬉野ディレクターの奥さんですかっていわれるのよ…」
 と、ちょっと不満そう。
 平岸のゆきちゃんの家に案内された。
 いやー、すごいぞ。
 テーブルにはゆきちゃんの手料理がズラズラズラッと並んでいる。さっそく遠慮なくいただいた。ビール、ワイン、日本酒…とつがれるままに飲み干していく。
 ヤバイ。あっというまに足腰がふらつくほど酔ってしまった。札幌からは夜行急行で青森に向かうというのに…。途中からはもうそんなこともどうでもよくなって、ゆきちゃんとおおいに飲み、おおいに語り合った。
 ゆきちゃんと初めて出会ったのは2003年。道祖神のバイクツアー「賀曽利隆と走る!」第9弾の「南部アフリカ・ツーリング」に参加してくれたのだ。
 我々はナミビアのウインドフックを出発点にし、アフリカ大陸最南端のケープ・アグラスを目指した。
 灼熱のナミブ砂漠越えでは、はてしなくつづく砂丘地帯を走った。その途中、ゆきちゃんは時速100キロ以上のスピードで舗装路のギャップにはまり、そのまま吹っ飛んだ。大変な事故だった。
 道祖神の菊地さんはすぐに軽飛行機をチャーターするとゆきちゃんを乗せ、ナミブ砂漠のド真中からウインドフックに飛び、ヨーロッパ系の病院に運び込んだ。その処置がきわめて迅速だったので、ゆきちゃんは足を切断しないですんだ。その後は奇跡の回復ぶりで、なんと我々のゴール、ケープタウンの空港に松葉杖をついて来てくれたのだ。このときばかりは気丈なゆきちゃんも涙を流していた。
 嬉野家のアルコールをあらかた飲み尽くしたところで平岸駅へ。ゆきちゃんとは固く握手をして別れた。
 ゆきちゃーん、ご馳走さま!
 ふらつく足で札幌駅に戻ると、22時発の青森行き急行「はまなす」に間に合った。
 さらにラッキーなことに2両、連結している寝台車にも乗れた。

ゆきちゃんの手料理の数々をいただく
青森行き急行「はまなす」に乗る


「はまなす」の最後尾
「はまなす」に連結された寝台車


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