カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

温泉めぐり日本一周[13日目]

投稿日:2017年7月1日

赤城温泉郷を経て栃木県に入る

関東編 13日目(2006年11月13日)

 伊香保温泉「白雲閣」の朝湯に入り、バイキングの朝食を食べる。目玉焼き、納豆、シラスおろし、湯豆腐、ゼンマイの煮物、切り干し大根、塩ジャケ、ヒジキ…と、目いっぱい食べる。最後はなめこの雑炊で締める、シジミの味噌汁がうまい。

 伊香保温泉「白雲閣」を出発。伊香保から渋川へ。上州の名山、赤城山がよく見える。

 昨日の寒さにはすっかりやられ、手にはアカギレが切れ、顔には凍傷風のヒビが切れ、痛くて仕方ない。それをぐっと我慢してスズキのGSR400を走らせる。

 第1湯目は敷島温泉「ふれあいの家」の「赤城の湯」。10時のオープン前に行ったが、すでに何人もの人たちが並んでいる。みなさん、一番湯に入りたいのだ。10時のオープンと同時に内風呂と露天風呂の湯に入った。

 第2湯目は北橘温泉「ばんどうの湯」。ここはみつけられずに30分以上もウロウロと走りまわって探してしまったが、国道17号の利根川にかかる坂東橋の近くにあった。大浴場と露天風呂の湯はともに草色っぽい湯の色。しょっぱい味がする。利根川の流れを見下ろす露天風呂は絶景湯。正面に「上毛三山」の榛名山が見える。湯から上がると、ここで昼食。「そばがき」と「ざるそば」のそば2点セットを食べた。

 第3湯目は富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」。湯から上がるとカラオケの大音響を聞きながら、大広間で眠った。快眠という訳にはいかなかったが、それでも横になっただけで、ずいぶんと体は楽になる。

 さー、出発だ。富士見温泉のあとは赤城山の中腹に点在する赤城温泉郷の温泉をめぐる。国道353号の牛石峠入口から県道16号に入り、赤城神社前から赤城山を登っていく。牛石峠の峠返し。峠の展望台からは大展望を楽しめる。富士山が一番奥にはっきりと見えている。牛石峠の峠返しでは3湯の温泉に行った。

 第4湯目の赤城温泉では「赤城温泉ホテル」の湯に入った。すごく温泉らしい濃厚な湯。内風呂、露天風呂ともに黄土色した温めの湯。そんな湯につかっていると、「今、温泉に入っている!」という気分になる。露天風呂で一緒になった地元の人は、赤城温泉郷の中では「ここの湯が文句なしに一番!」といっていた。

 赤城温泉から下った忠治温泉「忠治館」の日帰り入浴は15時までと入口に書かれていた。時間は15時45分。「そこをなんとか…」とお願いしたが、「ダメなものはダメ」的な感じで入れなかった…。ということで、滝沢温泉「滝沢館」の湯が第5湯目になった。ここでは露天風呂のにごり湯に入ったが、先客がいた。全身、刺青の若者。ちょっとびびったが、話をするとすごく穏やかな人。赤城山に登ってきたという。「山に登ったあとの温泉というのは、すごくいいものですよ」といっていた。湯から上がると大広間で小休止。ここでもカラオケで大盛り上がり。

 赤城山をあとにすると国道353号で大間々へ。そこから国道122号で栃木県に向かっていく。国道沿いの水沼駅温泉「温泉センター」の湯が第6湯目。わたらせ渓谷鉄道の水沼駅にある「駅舎温泉」だ。上りの大間々、桐生方面のホームに「温泉センター」はある。ここの大浴場はいい。小さな露天風呂もある。さすが駅舎温泉。湯につかっていると、「急がないと、6時6分の列車に乗り遅れてしまう…」といった声が聞こえてくる。湯から上がると、大広間で夕食。「アジフライ定食」を食べた。アジのフライは揚げたて。熱つ熱つのフライをフーフーいいながら食べるのはなんとも美味なもの。まさに「熱いがご馳走!」だ。

 水沼駅温泉を出発したのは18時40分。夜の国道をひた走る。切る風が猛烈に冷たい。足尾に向かって走ったが、その手前で群馬・栃木の県境を越える。

 栃木県に入ったところで、国道沿いに公衆電話をみつける。今晩の宿探しだ。日光湯元温泉にねらいをつける。電話帳で電話番号を調べ、温泉宿に片っ端から電話していく。だがこの時間だと当然のことだが、ことごとく断られた。これが最後という気分で「小西ホテル」に電話すると、「いいですよ。どうぞおいで下さい」といわれた。ありがたい。ところがバイクで行くというと、おそらく電話に出たのはご主人だろうが、「それは無理ですよ」という。昨日の雪で路面は凍りつき、アイスバーン状態になっているという。そこで急きょ、足尾で泊まることにした。夜間のアイスバーンの怖さはいやというほど知っているからだ。

 足尾の銀山平には足尾温泉の「亀村別館」がある。すぐさま電話すると、今日は休業。結局、宿を決められないまま、足尾の町に入っていった。すると「亀村旅館」の看板。飛び込みで宿泊を頼み込む。宿の奥さんは最初はとまどった顔をしていたが、ぼくの寒さに震えた姿を見てかわいそうだと思ったのだろう、泊めてくれた。部屋に荷物を置くと、夜の足尾を歩いた。まだ明かりのついている「若竹食堂」に入り、「たんめん」を食べた。身も心もあたたまり、満ち足りた気分で「亀村旅館」に戻るのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 伊香保温泉「白雲閣」
朝食 伊香保温泉「白雲閣」 バイキング
9時15分 伊香保温泉「白雲閣」を出発
105湯目 敷島温泉「赤城の湯」(300円)
106湯目 北橘温泉「ばんどうの湯」(300円)
昼食 北橘温泉「ばんどうの湯」 「ざるそば」(550円)、そばがき(450円)
107湯目 富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」(550円)
牛石峠(峠返し)
108湯目 赤城温泉「赤城温泉ホテル」(500円)
忠治温泉「忠治館」(入れず)
109湯目 滝沢温泉「滝沢館」(600円)
110湯目 水沼駅温泉「温泉センター」(500円)
夕食 水沼駅温泉「温泉センター」 「アジフライ定食」(900円)
栃木県に入る
足尾温泉(入れず)
20時15分 足尾 「亀村旅館」(1泊朝食5500円)に到着
夜食 「若竹食堂」 「たんめん&ライス」(800円)
本日の走行距離数 169キロ
本日の温泉入浴数 6湯

伊香保温泉「白雲閣」からの眺め伊香保温泉「白雲閣」の朝食JR渋川駅前

伊香保温泉「白雲閣」からの眺め 伊香保温泉「白雲閣」の朝食 JR渋川駅前

敷島温泉「ふれあいの家」の「赤城の湯」敷島温泉「ふれあいの家」の前でオープンを待つ人たち北橘温泉「ばんどうの湯」の近くから見る榛名山

敷島温泉「ふれあいの家」の「赤城の湯」 敷島温泉「ふれあいの家」の前でオープンを待つ人たち 北橘温泉「ばんどうの湯」の近くから見る榛名山

北橘温泉「ばんどうの湯」北橘温泉「ばんどうの湯」から利根川を見下ろす北橘温泉「ばんどうの湯」の「ざるそば」と「そばがき」

北橘温泉「ばんどうの湯」 北橘温泉「ばんどうの湯」から利根川を見下ろす 北橘温泉「ばんどうの湯」の「ざるそば」と「そばがき」

富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」の大広間富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」の近くから見る赤城山

富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」 富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」の大広間 富士見温泉「ふれあい館」の「見晴らしの湯」の近くから見る赤城山

赤城山の山麓を行く牛石峠の展望台からの眺め赤城温泉「赤城温泉ホテル」

赤城山の山麓を行く 牛石峠の展望台からの眺め 赤城温泉「赤城温泉ホテル」

忠治温泉「忠治館」滝沢温泉「滝沢館」滝沢温泉「滝沢館」の大広間

忠治温泉「忠治館」 滝沢温泉「滝沢館」 滝沢温泉「滝沢館」の大広間

水沼駅温泉「温泉センター」の「アジフライ定食」足尾の「若竹食堂」の「たんめん」

水沼駅温泉「温泉センター」の「アジフライ定食」 足尾の「若竹食堂」の「たんめん」  

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