カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

温泉めぐり日本一周[11日目]

投稿日:2017年6月27日

金精峠返しの温泉めぐり

関東編 11日目(2006年11月11日)

 水上温泉「山楽荘」の朝湯に入り、湯から上がると朝食。目の前で焼く目玉焼きで1杯目のご飯を食べる。塩ジャケで2杯目。塩ジャケの皮はぼくの大好物なので、身だけを食べて皮を残すようなことはしない。のりで3杯目。いつものような朝食の3杯飯。館内を流れる琴の音を聞きながらの朝食はすごくよかった。

 9時に水上温泉「山楽荘」を出発すると利根川の上流へ。朝から雨が降っている。うのせ温泉、湯檜曽温泉は入れず。うのせ温泉の「旅館みやま」は入浴のみは不可。「奥利根館」の入浴は10時からで断念。湯檜曽温泉「なかや旅館」の入浴は11時からでここも断念。それでは足湯だと、「ゆびその湯」に足をつけようとすると湯が入っていなかった…。

 ということで、第1湯目は宝川温泉になった。入浴料は1000円を超えるが仕方ない…。ここはどうしても入らなくては。受付では福引があって3等が当たり、ボールペンを1本もらった。こうして宝川温泉「汪泉閣」の混浴大露天風呂に入る。湯につかりながら眺める渓流沿いの紅葉が見事。つづいて第2湯目の湯ノ小屋温泉「湯元館」の湯に入る。ここの看板には「湯之古屋温泉」と書かれている。源泉は70度。100パーセントの天然温泉を楽しんだ。

 湯ノ小屋温泉からは坤六峠に向かっていく。雨は一段と激しさを増す。もうすでに冬の雨…。そんな冷たい雨に打たれ、歯をガチガチ鳴らしながら坤六峠に到達。冬期閉鎖の2日前のことだった。

 坤六峠を越え、利根川本流から支流の片品川の水系に入っていく。

 第3湯目は尾瀬戸倉温泉「かもしか村」の湯。まずは桶で湯を何杯もかぶる。氷づけになったかのような体に血の気がよみがえる。「生き返った!」。そのあとゆっくりと石の湯船の内風呂に入り、次にザーザー降りの雨に濡れながら木の湯船の露天風呂に入った。湯から上がると昼食。「きのこ手挽きそば」を食べた。熱々のきのこそばで、今度は体を中からあたためた。尾瀬戸倉温泉の「温泉センター」は休業中。何軒かの宿も休業同然で、ここはやっと入れた湯。

 第4湯目は片品温泉「うめや」の湯。浴室には湯気がもうもうとたちこめている。石の湯船の「釈迦の湯」に入った。

 鎌田の交差点からは国道120号で栃木との県境の金精峠へ。寒さはいよいよ厳しくなる。坤六峠よりもさらに寒い…。冬用のウエアを着てこなかったので強烈な寒さが体を突き抜ける。それを救ってくれたのが昭文社の『全日本道路地図帳』。サイズといい、厚さといい、胸から腹にかけて入れておくと、ちょうどいい風切りになった。だが、何とも我慢しがたいのは手だ。グローブも冬用ではないので、ハンドルを握る手はジンジン痛んだ。

 金精峠では「峠返し」。峠のトンネル入口で折り返し、さきほどの鎌田の交差点に戻っていく。その間では4湯に入った。

 第5湯目は丸沼温泉「環湖荘」の「ニジマス風呂」。以前、入ったときは「丸沼観光ホテル」だったと思う。ここはなつかしの温泉で、バイクがガス欠したとき、従業員の方がガソリンを分けてくれた。「ニジマス風呂」は湯につかりながら水槽のニジマスを見られる。

 第6湯目は座禅温泉「シャレー丸沼」の湯。スキー場の温泉だ。

 第7湯目は白根温泉「薬師之湯」。湯量は多いし、ジャスト適温だし、湯船もいい。大露天風呂の湯にどっぷりつかったあとは、誰もいない大広間で一人、バニラアイスを食べた。

 第8湯目は東小川温泉「おおくら荘」の湯。石の湯船。竹筒の湯口から湯が流れ出ている。ここはひなびた温泉宿。「泊まってみたい!」と思わせるものがあった。

 鎌田の交差点に戻ると、第9湯目の尾瀬かまた宿温泉「梅田屋旅館」の湯に入った。鎌田の町並みの中心にある純日本風の温泉宿。細長い石の湯船、かまちが木という「水芭蕉の湯」に入った。尾瀬を描いた壁画が見事。丸沼温泉から尾瀬かまた宿温泉までの5湯が金精峠の「峠返し」での温泉めぐりということになる。

 鎌田から夜の国道120号で沼田へ。その途中では第10湯目の幡谷温泉「ささの湯」に入った。内風呂と露天風呂。つづいて第11湯目の花咲温泉「花咲の湯」に入った。大浴場と大露天風呂の湯はともにいい。

 雨はとうとう一日中、降りつづいた。泣きが入るカソリ…。沼田からは2日前に泊まった大塚温泉へ。夜になってから電話したのにもかかわらず、「いいですよ」といってくれた。おまけに夕食も用意しておいてくれるという。

 大塚温泉の「金井旅館」に到着したのは21時30分。すぐさま例の温い湯に入り、部屋に戻るとコンビニで買ったカンビールで一人、乾杯。そのあとコタツの上にのせられている夕食をいただくのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 水上温泉「山楽荘」
朝食 水上温泉「山楽荘」 ご飯、目玉焼き、塩ジャケ、豆腐、シラス、のり、煮物、漬物、味噌汁
9時 水上温泉「山楽荘」を出発
うのせ温泉(入れず)
湯檜曽温泉(入れず)
85湯目 宝川温泉「汪泉閣」(1500円)
※入浴料が1500円だが特例ということにして入った
86湯目 湯ノ小屋温泉「湯元館」(1000円)
坤六峠(峠越え)
87湯目 尾瀬戸倉温泉「かもしか村」(500円)
昼食 「かもしか村」 「きのこ手挽きそば」(1180円)
88湯目 片品温泉「うめや」(500円)
金精峠(峠返し)
89湯目 丸沼温泉「環湖荘」(1000円)
90湯目 座禅温泉「シャレー丸沼」(750円)
91湯目 白根温泉「薬師之湯」(700円)
92湯目 東小川温泉「おおくら荘」(300円)
93湯目 尾瀬かまた温泉「梅田屋」(500円)
94湯目 幡谷温泉「ささの雪」(500円)
95湯目 花咲温泉「花咲の湯」(500円)
椎坂峠(峠越え)
21時30分 大塚温泉「金井旅館」(1泊2食6000円)
夕食 大塚温泉「金井旅館」 ご飯、刺身、かつ、煮物、切干ダイコン、山菜、味噌汁
本日の走行距離数 189キロ
本日の温泉入浴数 11湯

水上温泉「山楽荘」の朝食水上温泉「山楽荘」を出発水上温泉「山楽荘」のご主人が見送ってくれる

水上温泉「山楽荘」の朝食 水上温泉「山楽荘」を出発 水上温泉「山楽荘」のご主人が見送ってくれる

宝川温泉「汪泉閣」の受付宝川温泉「汪泉閣」の紅葉宝川温泉「汪泉閣」の露天風呂

宝川温泉「汪泉閣」の受付 宝川温泉「汪泉閣」の紅葉 宝川温泉「汪泉閣」の露天風呂

宝川温泉「汪泉閣」湯ノ小屋温泉「湯元館」坤六峠に到達

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尾瀬戸倉温泉「かもしか村」尾瀬戸倉温泉「かもしか村」の湯尾瀬戸倉温泉「かもしか村」の「きのこ手挽きそば」

尾瀬戸倉温泉「かもしか村」 尾瀬戸倉温泉「かもしか村」の湯 尾瀬戸倉温泉「かもしか村」の「きのこ手挽きそば」

片品温泉「うめや」の温泉分析表金精峠で峠返し。路肩には雪…丸沼温泉「環湖荘」

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丸沼温泉「環湖荘」から見る丸沼座禅温泉「シャレー丸沼」座禅温泉「シャレー丸沼」の露天風呂

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東小川温泉「おおくら荘」の湯尾瀬かまた宿温泉「梅田屋」の「水芭蕉乃湯」花咲温泉「花咲の湯」

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