カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

第145回 東北一周編終了

投稿日:2011年11月4日

2010年 林道日本一周・東北編

旅の終わりに新たな計画、次は日本国へ

 国道7号で山形県から新潟県に入る。府屋、勝木と通り、北中では芭蕉公園に寄った。そこには芭蕉の句碑が建っている。芭蕉は「奥の細道」では、鼠ヶ関から日本海側の府屋、勝木を通り、内陸の中村(北中)で泊まっているが、この間のルートは今の国道7号にほぼ沿っている。
 ところで日本海側の勝木から中村までは出羽街道の間道。本道は中村からほぼ真北へ、雨坂峠→カリヤス峠→小俣峠→堀切峠と越えて出羽に入るルート。最後の堀切峠は出羽と越後国境の峠で、国境の山、日本国(555m)の東側になる。「日本国」の山名は何ともユニークで、心ひかれるものがある。日本国の新潟県側の登山口、小俣は出羽街道の宿場町にもなっている。
 北中の芭蕉公園で『ツーリングマップル』を見ながら、そのルートを目で追ったが、バイクでも走れそうな細道がつづいている。
「よーし、いつかまたの日に走ろう!」
 と心に決めた。
 こうして旅しながらまた新たな旅の計画ができあがっていく。
 葡萄峠を越え、道の駅「朝日」の朝日まほろば温泉前を通り、村上へ。

 村上は古い町屋の残る町。ビッグボーイで町中を走ると老舗の茶屋が目につく。そこには日本最北の茶処の看板が掲げられている。
 村上は城下町。中世末までは町のどこからでも目につく臥牛山に山城があり、近世以降は譜代大名の15万石の城下町になった。
 村上はまた「鮭の町」としても知られている。昔から三面川でのサケ漁が盛んで、数々のサケ料理もある。
 三面川の河畔には「鮭公園」がある。その中にある「鮭博物館」の「イヨボヤ会館」を見学。サケのミニ孵化場やサケの稚魚が群れ泳ぐ巨大な水槽、三面川でのサケ漁の漁具などを見てまわる。
 村上からは県道205号で高根へ。そこから舗装林道の高根林道経由でダートの鈴川鈴谷林道に入っていく。3・2キロ走ったところに日本100名瀑にも選ばれている鈴ヶ滝がある。ビッグボーイを停め、滝への遊歩道を歩く。アブと戦いながら遊歩道を歩き、小滝、大滝と2本の滝を見てまわった。駐車場から大滝までは徒歩15分ほど。
 鈴ヶ滝は鈴谷山(851m)から流れ出る鈴谷川にかかる滝。小滝は高さ38メートル、幅5メートル、大滝は高さ55メートル、幅10メートルの滝。義経も眺めたという義経伝説の伝わる名瀑だ。
 鈴川鈴谷林道は行止まり林道だが、鈴ヶ滝で通行止めになっている。
 夕暮れの村上に戻ると、次に国道7号沿いの道の駅「朝日」まで行き、朝日まほろば温泉(入浴料500円)の湯に入る。大浴場の湯につかり、大岩風呂の露天風呂につかった。これを最後に村上に戻った。

 村上駅近くの食堂で夕食を食べ、21時30分、村上駅前を出発。
「さー、行くぞ!」
 とビッグボーイに声をかけ、国道7号を南下。国道113号経由で荒川胎内ICから日本海東北道に入る。
 日本海東北道→北陸道→関越道と高速道をひた走る。都内に入ると夜明け前の、まだ暗い日本橋でビッグボーイを停めた。村上駅前から370キロ。全行程3362キロのビッグボーイでの「東北一周」だ。
 日本橋からは首都高→東名で伊勢原へ。我が家に到着したのは4時。夜が白々と明けようとしていた。
 こうしてビッグボーイでの「東北一周」編を終えたが、すぐに「関東・東北編」を開始する。
「林道日本一周」ではカソリ、1本でも多くの林道を走りたいのだ。

より大きな地図で 林道日本一周東北編 を表示
今回のエリア:昭文社ツーリングマップル東北 37→31→27

鼠ケ関→北中→村上→東京・日本橋

国道7号で新潟県に入っていく
北中の芭蕉公園の芭蕉像


国道7号の葡萄峠を越える
村上の「イヨボヤ会館」


サケのミニ孵化場
巨大な水槽で群れ泳ぐサケの稚魚


サケ漁の漁具
村上を流れる三面川


鈴川鈴谷林道を行く
鈴ヶ滝の案内板


鈴ヶ滝の小滝
鈴ヶ滝の大滝


鈴川鈴谷林道は鈴ヶ滝で通行止め
朝日まほろば温泉に入る




JR羽越本線の村上駅前を出発!

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