カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

第125回 三ツ森林道

投稿日:2011年10月7日

2010年 林道日本一周・東北編

阿武隈山地の裾野を走る林道群へ

 四倉舞子温泉「よこ川荘」で迎える夜明け。太平洋を一望する堤防上に座り、水平線に昇る朝日を見る。なんともすがすがしい気分になる。まさにご来光!
「よこ川荘」にはヤマハのセローに乗って渡辺哲さんが来てくれた。渡辺さんのセローは10万キロを突破し、すでに11万キロになている。
「これからもこのセローには乗りますよ!」
 といっている。
「よこ川荘」前で渡辺さんと記念撮影し、いわき市内の会社に向かう渡辺さんを見送ったところで朝食を食べる。
 8時、四倉舞子温泉の「よこ川荘」を出発。ビッグボーイを走らせ、県道41号で阿武隈山地を流れる夏井川の夏井川渓谷を行く。一番の見所の「篭場の滝」を見、県道41号→国道399号でいわき市の中心、JRのいわき駅前に出た。

「さー、林道だ!」
 国道6号から阿武隈山地の山裾を走る県道35号に入り北上。いわき市と広野町境の手前で左折し、谷地温泉、久之浜温泉を通り、三ツ森林道のダートに突入。三ツ森渓谷沿いの狭路を行く。この道は県道247号になっているが、県道だと思って入ると痛い目にあう。けっこうハードな林道だ。
 三ツ森林道の7・9キロのダートを走り切ると、そのままダート3・8キロの黒森林道を走り、浅見川林道との分岐を過ぎ、国道399号の名無し峠に出た。
 そこで折り返し、次に浅見川林道に入っていく。このルートも三ツ森林道同様、県道(県道249号)になっているが、三ツ森林道よりは若干幅広で、若干走りやすい程度のラフなダート。いわき市から広野町に入る。浅見川の渓流に沿いに走り、舗装路に出る。ダート7・9キロの浅見川林道。さらに浅見川の渓谷を行き、さきほどの県道35号に出た。
 県道35号を北上。広野町から楢葉町に入り、4本目の林道、乙次郎林道に入っていく。以前は10キロをはるかに超えるロングダートだったが、今では舗装化が進んでいる。郭公名水の前を通り、いったん舗装路になって乙次郎の集落へ。この林道は乙次郎を通る生活林道。そのため路面は整備されていて走りやすい。乙次郎を過ぎるとふたたびダートに突入。楢葉町から川内村に入り、滝谷林道との分岐を過ぎ、橋を渡ったところが小田代林道との分岐点。乙次郎林道のダートは2区間で合計9・5キロだった。
 小田代林道も舗装化が進み、1・1キロのダートを走り、小田代の集落を過ぎたところで国道399号に出た。
 そこで折り返し、6本目の林道、滝谷林道に入っていく。峠越えの林道。峠を下ったところには以前、家が一軒、あったが、今はない。そこまでが滝谷林道でダート5・1キロ。そのまま7本目の井出川林道に入り、井出川の渓流沿いに走る。川内村から楢葉町に入り、4・0キロのダートを走り切り、井出の集落へ。そこから県道35号に出た。
 残念ながら1本もロングダートはないが、これら7本の林道は阿武隈山地東側の山裾を通る県道35号と阿武隈山地を縫って走る国道399号を結ぶルートになっている。

 国道35号を北上。楢葉町から富岡町、大熊町、双葉町と通り、浪江町に入る。国道114号にぶつかったところまでが県道35号になる。この県道35号は阿武隈山地の林道走破行には欠かせないルートだ。
 国道114号で浪江の中心街へ。JR常磐線の浪江駅前でビッグボーイを停めて小休止。浪江の町を走り抜けると国道6号に出た。
 国道6号を北へと走り、南相馬市から相馬市へ。福島県・太平洋岸の名勝、松川浦に行く。松川浦が海に抜けていく水路にかかる松川浦大橋を渡り、鵜ノ尾岬の展望台に立つ。そこから北の相馬港を見下ろした。
 鵜ノ尾岬からはその南へとつづく砂洲上の道を走る。潮風を受けての爽快な走行。大洲海岸の一番南まで走ったところで折り返し、松川浦に戻った。
 松川浦の食堂「旭亭」で遅い昼食。松川浦名物の「あさり御飯」と「焼き魚定食」を食べた。松川浦は魚がうまい。満腹になったところで国道6号を北上。福島県から宮城県に入り、岩沼で国道4号に合流。岩沼から仙台へ。仙台駅東口の「東横イン」に泊まった。

※2011年の東日本大震災でこのエリアは大きな被害を受けました。東電福島第1原発爆発事故の20キロ圏内立入禁止の影響で、現在、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町の全域と川内村、浪江町、南相馬市の一部地域には入れません。そのため今回、走った7本の林道のうち、乙次郎林道、滝谷林道、井出川林道の3本の林道には入れません。風光明媚な松川浦も大きな被害を受け、砂洲は大津波で分断され、道が消え去りました。漁港近くの食堂「旭亭」もなくなっています。


より大きな地図で 林道日本一周東北編 を表示
今回のエリア:昭文社ツーリングマップル北海道 10,15,20,25

四倉舞子温泉→夏井渓谷→いわき市→広野町→楢葉町→川内村→楢葉町→浪江町→相馬市→仙台

四倉温泉「よこ川荘」に渡辺哲さんが来てくれた!
「よこ川荘」の朝食


夏井川渓谷
三ツ森林道に入っていく


黒森林道
浅見川林道


浅見川の渓谷
乙次郎林道を行く


滝谷林道の峠
井出川林道


鵜ノ尾岬からの眺め
松川浦の食堂「旭亭」の「あさり御飯」




松川浦の食堂「旭亭」の「焼き魚定食」

Comments

Comments are closed.

  • 日本一周中

  • 新刊紹介


    タンデムスタイル No.186
    9月23日発売

    特集

    「生涯旅人」賀曽利隆

     ロングインタビュー


    風まかせ No.64
    9月6日発売

    連載

    「焚火日和」


    アンダー400 No.65
    8月5日発売

    賀曽利隆の日帰り林道ガイド

    北茨城編

  • ツーリングマップル

    ツーリング情報満載の地図
    「ツーリングマップル」

    北海道東北関東 甲信越

    中部 北陸関西

    中国・四国九州 沖縄

    リング式、文字の大きな
    「ツーリングマップルR」

    北海道東北関東 甲信越

    中部 北陸関西

    中国・四国九州 沖縄

    発売に寄せて賀曽利のコメント
  • おすすめの一冊


    風をあつめて、ふたたび。
    文:中部博 写真:武田大祐
    平原社

    「すばらしい写真の数々に感動!
    真っ赤な夕日を背にしたカソリ(P228〜P229)も登場しています。
    ぜひともご覧ください」(賀曽利隆)

  • おすすめの一冊


    「日本と違った世界を実際に見ることは、お金では決して買えない、かけがえのない体験です。その後の人生、生き方にもきっと、大きな影響を与えてくれるはずです。ぜひとも、一人でも多くのみなさんが、海外へ飛び出してほしいと願っています。もちろん、僕もまだまだ、走り続けますよ!」

    (賀曽利隆)

    7月24日発売
    360ページ
    出版社:ラピュータ
    価格:1800円+税

  • 携帯からもアクセスできます

    PCと同じアドレスで、携帯からもアクセスできます。 このQRコードをご活用ください。
  • 3.11 応援ステッカー

    フォトグラファー小原信好さんが、東北応援ステッカーを作成しました。興味のある方はぜひ小原さんのブログ
    http://ameblo.jp/hokkaider/entry-10852098083.html

    をチェックしてください。ステッカーの元データは上記の写真をクリックすることでもダウンロードできます。