カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

第74回 五箇山

投稿日:2011年3月24日

2010年 林道日本一周・西日本編

雪深い集落で林道と絶景の温泉へ

 金沢から国道359号→国道304号で石川・富山県境の高窪峠を越え、富山県の南砺市に入っていく。
 南砺市といってもなじみは薄いが、2004年に福光、福野、城端、井波の4町と平、上平、井口、利賀の4村が合併して誕生した。富山県の南西部を占める広大な市域で、石川県境から岐阜県境までが南砺市になる。
 これから五箇山や利賀の林道に向かっていくのだが、それらはすべて南砺市だ。
 高窪峠を下ると南砺市の中心の福光に到着。さらに国道304号を行くと前方には巨大な山塊が迫ってくる。山麓の城端から一気に山中に入り、五箇山トンネルを抜け、五箇山に下っていく。天気は崩れ、雨が降り出してくる。
 本州縦断の国道156号とぶつかったあたりが五箇山の中心、旧平村の下梨だ。五箇山といえば相倉や菅沼の合掌集落が世界遺産になっている。国道156号を南下し、合掌造りの村上家を過ぎたあたりで国道を右折し、獅子越林道に入っていく。
 国道から0・5キロ地点でダートに突入。スムーズに走れたのは最初の1、2キロだけで、その先は大石がゴロゴロし、崖崩れが何ヵ所もあるような大荒れの路面状態になる。路肩の残雪もかなりの積雪。その日は6月になろうかという5月27日だったが、まだ冬期閉鎖がつづいているかのような獅子越林道だ。やがて倒木が現われるようになり、ついにダートに突入してから5・2キロ地点では倒木が道をふさいでいた。
 そこで引き返し、国道156号に戻った。
 国道156号を北へ。さきほどの旧平村の下梨を通り、山間の温泉「ゆー楽」(入浴料500円)の湯に入り、山の神林道で旧利賀村に向かっていく。この林道はあまり知られていないが、幅広の全線舗装路で五箇山と利賀を結ぶ最短路になっている。間の峠はトンネルで抜けていく。この舗装林道を通らないと、利賀には大きく北に迂回し、国道471号で行くしかない。
 旧利賀村に入ると、天竺林道で天竺温泉へ。幅広の舗装路がつづき、
「あー、全線舗装か…」
 と諦めかけたころダートに突入。2・8キロのダートを走り、「天竺温泉の郷」(入浴料600円)に到着。館内にはキタローの「シルクロード」が流れている。檜風呂の大浴場と絶景湯の露天風呂に入る。残念ながら土砂降りの雨で、目の前に連なる飛越(飛騨・越中)国境へとつづく山々は灰色の雲の中だった。
 湯から上がると食堂で「ざるそば」(650円)を食べる。利賀はそばの名産地。食べ終わるとDR-Z400Sで雨の中を走り出したが、ここからが大勝負だ。
 はたしてこの先の林道は通れるのか…。
 県境の牛首峠を越えて岐阜県側に入っていけるのか…。
 走ってみないことにはわからない。

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フォトアルバム

国道304号で五箇山トンネルを抜ける
国道156号と国道304号の交差点


国道156号沿いの合掌造りの村上家
獅子越林道のダートに突入!


獅子越林道を行く
林道の脇にはかなりの残雪


倒木が林道をふさいでいる…
国道156号を北へ


「ゆー楽」の湯に入る
「ゆー楽」から見下ろす庄川


天竺林道のダートに突入!
天竺温泉の露天風呂




天竺温泉の「ざるそば」

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