カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

第54回 日田・小倉

投稿日:2011年2月23日

2010年 林道日本一周・西日本編

九州最後の林道を前に、英彦山に手を合わせる

 日田盆地の中心、日田を出発。スズキDR?Z400Sを走らせ、国道210号→国道211号で大分県から福岡県へ。東峰村の村役場のある宝珠山からは県道52号に入っていく。
 県道52号沿いには「棚田親水公園」があるが、このあたり一帯の棚田はちょうど田植えの季節で、1年でも一番美しい季節。思わずDRを停め、田植えの終った棚田の写真を撮った。
 山間の集落を走り抜け、折れ曲がった峠道を登り、斫石峠に到達。峠のトンネルを抜け、添田町に入っていく。
 斫石峠を下ったところで右折し、深倉林道に入っていく。そこには紅葉の名所、「深倉峡」への案内板が立っている。舗装林道の深倉林道を走り、深倉園地まで行くと、奇岩がそそりたつ深い谷をまたいで巨大なしめ縄が張られている。
 驚きの光景!
 その巨大しめ縄は、こちら側の男魂岩(おとこいわ)と対岸の女岩を結ぶもの。11月には「男魂祭」がおこなわれるという。
 深倉林道をさらに行くと、ダート林道の大南林道につながっているが、通行止め…。この大南林道を走って、英彦山温泉のわきに出るつもりにしていたので何とも残念だ。
 県道52号に戻ると、県道52号→国道500号で英彦山温泉へ。
 英彦山温泉「しゃくなげ荘」(入浴料600円)の大浴場と露天風呂の湯に入った。
 英彦山温泉の目の前には、標高1200メートルの英彦山がそそり立っている。この山は古くからの山岳修験道の霊山。九州でも一番の霊山になっている。山頂と山麓には英彦山神社がまつられている。
 そんな英彦山に向かって手を合わせ、英彦山温泉を出発。国道500号で薬師峠を越え、「九州編」最後の林道の薬師林道に入っていこうとした。
 だが…、薬師林道も通行止め。ガックリ。「九州編」最後の林道をキッチリと締めたかった…。結局、英彦山周辺では1キロのダートも走れなかった。
 我ら「林道派」のオフロードライダーというのは、目指す林道が舗装林道だったり、通行止めだったりすると、もう膝を落とすくらいガックリとくる人種なのだ。
 けっこう落ち込んだ気分でそのまま国道500号を走り、野峠から国道496号で行橋へ。その途中からはナイトランになる。おまけにかなり激しく雨が降ってきた。
 行橋の町中では雨に滑ってよもやの転倒…。もう泣きっ面に蜂だ。幸い後続車に跳ね飛ばされることはなかったが、全身を突き抜ける痛みよりも恥ずかしさの方が先に立ち、DRを起こすと逃げるようにして転倒の現場を走り去った。
 行橋からは国道10号で小倉へ。
 土砂降りの雨の中を走りつづけ、22時30分、小倉に到着。小倉駅前の「東横イン」に泊まった。
 すばやくシャワーを浴びると、自分一人での宴会を開始。
 大分のはるさんが差し入れてくれた大分の焼酎「西の星」(宇佐)と「とっぽい」(国東)を、同じくはるさんの差し入れてくれたつまみを食べながら飲む。飲むほどに「九州編」最後の林道を走れなかった悔しさや、雨中の転倒での痛みも忘れることができた。落ち込んだ気分は吹っ飛び、新たな林道を求めてまた走ろうという気になった。
 はるさん、ありがとう!
 翌日は夜明けとともに小倉駅前を出発。門司港駅に寄り、国道3号から国道2号に入り、関門海峡の関門トンネルに突入。九州との別れだ。
 これにて「林道日本一周・九州編」終了。
 関門トンネルを抜け出たら、「林道日本一周・中国山陰編」が始まる。

フォトアルバム

国道211号で福岡県に入る
国道211号沿いの水田。まもなく田植え


県道52号沿いには棚田の風景がつづく
県道52号の斫石峠へ


県道52号の斫石峠のトンネル
深倉峡の巨大しめ縄


大南林道は通行止め
英彦山温泉「しゃくなげ荘」


英彦山温泉「しゃくなげ荘」の大浴場
露天風呂


英彦山を眺める
英彦山の案内図


英彦山を貫く国道500号を行く
薬師林道は通行止め


小倉での宴会
小倉駅前を出発


門司港駅
九州との別れ。関門トンネルに入っていく


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