カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

番外編 シルクロードで食べた羊肉料理

投稿日:2009年11月25日

ジンギスカンはやっぱり北海道料理!

 全回は「ジンギスカン」の冒頭で、「いかにも大陸的な羊肉料理」と書いたが、実際には大陸のどこを探しても、ジンギスカン鍋はないし、ジンギスカンに類似した料理はない。「ジンギスカン」というくらいだから、モンゴルの英雄チンイスハーンを連想するが、1997年に「モンゴル一周3000キロ」を走ったときも、「ジンギスカン」は食べていない。ということで、中国の羊肉の焼肉料理などの影響はあるかもしれないが、ジンギスカンは日本生まれの日本料理、つまりは北海道生まれの北海道料理ということになる。「ジンギスカン」が家庭まで普及したのは戦後のこと。滝川の「道立種羊場」が中心になって、戦後の食料難と衣料不足を解決するため、農家の緬羊飼育を奨励したのがきっかけだという。鉄鍋やタレも種羊場の職員が工夫を重ねて開発した。その結果、「これはうまい!」ということで、たちまち農家にジンギスカン鍋が流行し、道内の緬羊頭数が激減したほどだという。

 ということで、ジンギスカンは大陸的でなく、いかにも北海道的であることがわかってもらえると思う。では、大陸ではどのようにして羊肉を食べているかを見てもらおう。
 2006年にシルクロードを横断した。その起点となる中国の西安から西に向かっていくと、最初のうちは肉といえば牛肉、豚肉が主だが、やがてイスラム教徒が多い地域になると彼らは豚肉を食べないので、肉といえば羊肉になってくる。
 中国西部の新疆ウイグル自治区の肉料理はイコール羊肉料理といっていいほど。もっとも大盤鶏という人気の鶏料理もあるが。
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敦煌のシシカバブー


 国境を越えてキルギスやカザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンの中央アジアも同様だ。これらの国々では牛肉もけっこう食べられてはいるが。
 さらにイラン、トルコも肉といえば羊肉。羊肉料理が発達している。
 シルクロードで一番よく食べられる羊肉料理といえば羊肉を串刺しにして焼いたシシカバブー。ミンチにした羊肉を焼いたドナカバブーもある。中国西部から中央アジアの国々、西アジアのイラン、トルコではピラフがよく食べられるが、それに入っているのは羊肉。羊肉のスープも飲まれる。羊肉はジンギスカンと同じように焼き肉にして食べることが多いが、煮て食べることもある。
 今年はチベットを横断したが、チベットにもイスラム教徒が多く入り込んでいるので、けっこう羊肉は食べられる。
「シルクロード横断」&「チベット横断」で食べ歩いた羊肉料理を見てもらおう。

中国・新疆ウイグル自治区

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ニヤの羊肉店。店先で羊をさばく
ホータンの羊肉入りピラフ


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カルグリックの食堂。店先で羊肉入りピラフをつくる
カシュガルのシシカバブーの露店


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ヤルカンドの羊肉入りピラフ
ヤルカンドのシシカバブー


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カシュガルの羊肉入りスープ
カシュガルの肉屋。肉は羊肉のみ


キルギス

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キルギスのシシカバブー


ウズベキスタン

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ウズベキスタンの食堂。店先でドナカバブーを焼いている


イラン

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イランの食事はライス&カバブー(チェロウカバブー)
イランの食事はライス&カバブー(チェロウカバブー)


トルコ

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トルコの羊肉料理


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トルコのドナーカバブー


チベット

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チベットの羊肉入りスープ
チベットの羊の煮肉


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チベットのシシカバブー


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チベットのシシカバブー


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